新国立競技場はなぜ2520億円という巨額予算が必要になったのか――。日本スポーツ振興センター(JSC)が7月7日に開く有識者会議に、デザインコンペの審査委員長も務めた安藤忠雄氏が欠席することがわかった。朝日新聞デジタルなどが報じている。
7日の会議では、総工費の内訳や2520億円に膨らんだ経緯についてJSCが詳細な説明をする予定。現行計画は安藤氏が審査委員長を務めた審査委員会が最優秀に選んだ英国の建築家ザハ・ハディド氏のデザインが基になっている。安藤氏の事務所は6日、取材に対し、「予定を把握していない」と答えた。
(安藤忠雄氏、新国立競技場の有識者会議欠席へ:朝日新聞デジタル 2015/07/07 09:42)
新国立競技場はもともと、約1300億円の整備費で建設されることになっていたが、コンペで選ばれたザハ・ハティド氏の案では3000億円以上かかることが明らかになり、2014年にJSCが大幅に規模を縮小し、1625億円規模の修正案を公開。しかし資材高騰などが影響し2520億円がかかることが判明したが、結局、このまま建設されることが決まっている。2520億円以上かかるという予測もある。
安藤氏はこうした混乱の中、沈黙を守り続けている。
ついに与党内からも、反対する声が出てきた。後藤田正純衆院議員は現在の案の半額以下となる、950億円で整備し、オリンピック後にプロ野球やJリーグに貸し出すアイディアを明らかにしている。
新国立の事業主体である日本スポーツ振興センター(JSC)の名を挙げ、「もし、自分がJSCだったらホームにしたいチームを入札する。巨人でもヤクルトでもいい。または新球団ができたっていい。新国立は一等地。どこがやったって回収できる」と話した。サッカー場にはJリーグチームを募る。
8万人のスタジアムを五輪後に改修し、5万5000人にする。縮小部分を曳家(ひきや)の技術でずらし、新秩父宮スタジアムに再利用する。新秩父宮はサッカーとラグビーに使用する。
(1500億円削減、後藤田議員が新国立競技場の新案 - スポーツ : 日刊スポーツ 2015/07/06 16:27)
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