海外移住に関する情報を提供しているイギリスのサイト「MoveHub」は、新たな「生活の質」ランキングを公開した。
この指標では、治安や医療、購買力と消費者物価、通勤時間、大気汚染、所得対比住宅価格について、クラウドソーシングで都市や国家の生活関連情報を収集している世界最大のデータベース「Numbeo」のデータを使って、生活の質を評価している。政府統計などではなくオンライン調査で収集されたデータであることは要注意だ。
現在の全体ランキングによると、1位はスイス(222.94)、2位はドイツ、3位はスウェーデンとなっており、ベスト10のうち6か国はヨーロッパ諸国だ(アメリカが4位、オーストラリアが7位、カナダが9位、ニュージーランドが10位)。
ちなみに、OECD(経済協力開発機構)に加盟する36カ国に関する「よりよい暮らし指標」では、1位は、(MoveHubのランキングでは8位だった)オーストラリアとなっている。2位はスウェーデン、3位はノルウェーだ(日本は20位)。
こうした調査結果の違いは、国の「生活の質」を示すものとしてどのデータを使い、そのデータにどれだけの価値を置くかによって決まる、ということだろう。
ハフポストカナダ版では、MoveHubのランキングでカナダの順位が他の先進国より低かった理由について、MoveHubのセルジュ・ジョージ氏に尋ねた。
「たとえば、カナダはドイツより購買力がわずかに低く、治安意識と医療に対する意識も低い。また、消費者物価指数が高く、通勤時間が長くなっています。そのために、ドイツより低い順位になっています」と、ジョージ氏はメールで回答を寄せた。
以下のインフォグラフィックでは、その他の興味深いデータが示されている。たとえば、数年に及んだ金融危機を経たヨーロッパでは経済の風向きが変わり、イタリアの生活の質は、ポーランドなど旧共産圏の東欧諸国と同じ水準にまで落ちている。一方で、旧ソ連構成国だったエストニアは、今やほかの先進国と同様の生活水準を享受しているようだ。
この記事はハフポストカナダ版に掲載されたものを翻訳しました。
[日本語版:湯本牧子/ガリレオ]
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