「ビリギャルって言葉がお似合いよ、慶應さん」「ハンカチ以来パッとしないわね、早稲田さん」。可愛いチアリーダーが、向かい合って闘志をむき出しにしている。これは、早慶戦もしくは、慶早戦と呼ばれる伝統の戦いのポスター。5月30日〜31日に、2015年春の東京六大学野球の一環として明治神宮球場で開催される。
コピーライターの阿部広太郎さんが5月24日、「ライバルだからこそ出てくる言葉が、外野からみると、こんなに面白くなるなんて」と絶賛。「かっこいい」「試合を観てみたくなった」と、一気にネット上に拡散した。
ポスターはチアリーダーのほか、応援部、野球部、吹奏楽部、マスコットキャラの計5種類。試合名は早稲田大学向けでは「早慶戦」と、慶應大学向けでは「慶早戦」と、それぞれ2バージョン用意されている。両大学のスクールカラーである、えんじ色と紺色をバックに、「早稲田の勝利しか、見えない」「それは視野せまい」などと印象的な台詞で相手を挑発し合っている。
■「相手を尊敬しているからこそ言い合える」
なぜ、このようにインパクトの強いポスターになったのか。制作者である慶應大学・応援指導部OB(2014年卒業)の男性は、ハフポスト日本版の取材に対して、以下のようにコメントした。
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「早慶戦って、ただの野球の試合じゃなくて、お互いのプライドをかけた戦いですよね。」というメッセージを伝えたい。心のどこかに眠っている愛校心を、くすぐりたいと考えました。
エール交換の文化に代表されるように、東京六大学野球では、さらにはスポーツにはお互いを讃えあう文化があります。今回のポスターも同じです。コピーはどれも、相手を尊重したものに徹しました。相手を尊敬しているからこそ言い合える。煽れる。
「くすっと笑える、早慶戦(慶早戦)っていいな」「ライバルっていいよね」
そう思ってもらえたら、本当に嬉しいです。予算はほとんどなく、自費もあわせ、撮影代、印刷代の5万円でここまで出来ました。
ポスターが、こんなにも多くの人の心に届き、好意的な反応をいただけたことはとても嬉しいです。たくさんの方にコメントを頂けて胸が熱くなりました。
お願いです。今週末、学生たちの勇姿を、ぜひ神宮球場で見てください。懸命に戦う早慶両校の選手たちに、エールを送ってほしいと思います。
一生懸命は、格好良いです。現役の両校応援部員が、スタンドで皆様をお待ちしています。満杯の球場で早慶戦・慶早戦が行えたら、僕はもう本当に幸せです。
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