アイオワ大学に通う4年生のテイラー・ヨコムさんたちと友人たちは、キャンパス周辺で暴行事件が続いたことをきっかけに女性がどのように身の安全を守ることができるかを真剣に話し合い、そしてお互いに自分たちがいつも携帯している警笛や催涙スプレーなどの護身用グッズを見せあった。
女子学生たちが多くの護身用グッズを持っていたことは、本人たちにとってはまったく驚きではなかったが、男子学生たちにはショックだったようだ、とヨコムさんは話す。
そしてこの男性と女性の反応の違いを見たヨコムさんは、女子学生たちがいつも携帯している護身用グッズを持っている姿をうつした「Guarded(警戒)」という写真集を作ることを思いついた。
自身のウェブサイトでヨコムさんは、女子学生が手にしている武器は「女性が毎日直面している現実を表すものであり、レイプ問題に悩む社会で『常に警戒している』ための必需品」だと説明している。
彼女は、「写真を見る人に、性的暴行を単に統計上の数字ではなく、実生活に影響をあたえるものであることを感じてもらいたいと思っています」とハフポストUS版に話す。「何か起こった時、被害者である女性が責められることがあるのが現実です。そして女性はその現実に様々な場面で直面しているのです。催涙スプレーや警笛を、その現実を表現したものとして見てほしいと思っています」
アメリカでは、性的暴行を受ける女性は5人に1人、大学内では4人に1人にのぼるとされている。護身用グッズを持っていても、必ずしも暴行を防げるという保証はないが、それでも身を守るための手段にはなり得る。
ヨコムさんは「『女性のほうも求めていた』と言われたり、酔っぱらっていたことを責められることに、女性がどう向き合っているのかを、この写真集で表現したい」と話している。
「Guarded」から、護身アイテムを手にする13名の女性たちを紹介する。
ヨコムさんのウェブサイトで、さらに多くの作品を閲覧可能だ。
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
[日本語版:湯本牧子/ガリレオ]
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