休日の寝貯めは「体調を自ら悪化させる」

休日に遅く起きる子供ほど、平日午前の授業中に眠くて仕方がないことがよくあると感じている。専門家は、休日に良かれと思って“寝貯め”をすることが、生活リズムを乱していると指摘する。

休日に遅く起きる子供ほど、午前の授業中に眠くて仕方がないことがよくあると感じる割合が多いことが、文部科学省が4月30日に発表した調査で明らかになった。専門家は、休日に良かれと思って"寝貯め"をすることが、生活リズムを乱していると指摘している。

調査は文科省が子供の睡眠と生活習慣の関連を調べるために、2014年11月に初めて実施したもの。全国の小学5年〜高校3年生の児童・生徒23139人から回答を得た。

学校がある日とない日で起床時刻が2時間以上ずれるている子供は、小・中・高校のいずれも、学校がある日の午前中、授業中にもかかわらず眠くて仕方がないことがある割合が高くなっていた。

文部科学省「睡眠を中心とした生活習慣と子供の自立等との関係性に関する調査の結果」より

NHKニュースによると、子供の睡眠に詳しい江戸川大学の福田一彦教授は「休日は平日よりたくさん眠るなど、よかれと思ってやっていることで生活のリズムが乱れ、調子が悪くなっている。学校教育の中で睡眠に関する正しい知識を伝えることが必要だ」と話したという。

福田氏は自著『「金縛り」の謎を解く: 夢魔・幽体離脱・宇宙人による誘拐』(PHP研究所)で、人の睡眠は、寝坊するのは簡単でも、早寝をするのは難しい性質であることを指摘。土日に寝坊をすることは夜更かしにつながり、「時差ぼけ状態を作り出し、月曜の朝に早起きができず体調を自ら悪化させる行為」だとした。

また、2014年10月にTBSラジオの「荻上チキ Session-22」に出演した際には、「睡眠の"寝貯め"は、ほとんどできない」とコメント。平日も休日も、だいたい同じ時間に起きることを続けるのが良いとした。

ハフィントンポスト日本版はFacebook ページでも情報発信しています

【関連記事】