喉頭癌のため声帯を全摘出し、声を失ったことを公表したシャ乱Qのボーカルで音楽プロデューサーのつんく♂さん(46)が、声を取り戻すために「食道発声法」の習得に取り組み始めた。スポニチなどが4月6日報じた。
関係者によると、同発声法を研究する団体のもとで、先日リハビリを開始。周囲には「なんとしても、もう一度自分の声で言葉を発したい」と伝えているという。
(中略)
習熟度を高めれば、元の歌声は望めないまでも再び歌うことも可能という。関係者は「声を取り戻すことに専念しており、まだ歌おうという気持ちはないようだ」としたが「いつか歌いたいという気持ちになってくれるとうれしいし、そのために周囲は支えを惜しまない」と激励の言葉を贈る。
(つんく♂「もう一度自分の声で」 勇気のリハビリ「食道発声法」開始 ― スポニチ 2015/04/06 05:55)
食道発声法について、コトバンクは次の通り説明している。
喉頭摘出手術を受けた無喉頭者が声を出す一方法。喉頭癌などで、やむをえず喉頭を摘出する手術を受けた場合、当然のことながら、本来の発声法である呼気を利用して声帯を振動させる方法が失われることとなる。この場合、声を取り戻す方法として、人工喉頭を利用する方法と食道を利用して声を出すやり方がある。後者を食道発声といい、空気をいったん食道に飲み込み、この空気を腹圧などで押し出すようにして,食道上部の粘膜を押し開く際に,この部分を振動させて発声するものである。
2009年に亡くなったロック歌手の忌野清志郎さんも喉頭癌を患ったが、手術を回避した。歌手で俳優の泉谷しげるさん(66)は6日のラジオ番組で「声を選んで死んだ忌野清志郎と逆なんだよ。生きる方を選んだんでしょ、つんくさんは。(忌野さんにも)生きる方を選んで欲しかった」と語った。
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