NHK大阪放送局は3月12日、2015年秋から放送する93作目となる連続テレビ小説『あさが来た』のヒロイン・白岡あさ役に、モデルで女優の波瑠(23)を起用することを発表した。同局で会見した波瑠は、「あさちゃんと一緒に私自身も成長しながら、頑張っていきたい」などと意気込みを語った。
『あさが来た』の原案は、古川智映子さんの『小説 土佐堀川』で、朝ドラが幕末から描かれるのは初めてだという。
ヒロインのモデル・広岡浅子はどんな人物か。以下にまとめた。
ヒロインのモデルになるのは、実在する明治の女傑・広岡浅子。女性が社会の表舞台に出ることは極めてまれな時代に、銀行や生命保険会社を立ち上げた実業家で、さらに、日本ではじめてとなる女子大学の設立に尽力した人物だ。
浅子は1849年、山城国京都(現・京都府京都市)の豪商・三井高益の4女として生まれ、1867年に大坂の豪商・加島屋の一族、広岡信五郎に嫁いだ。この時、浅子は17歳。この年11月の大政奉還で証文は紙きれ同然に。加賀屋も総額900万両(4500億円相当)の「大名貸し」が返済されない状況に陥る。
ボンボンの夫は「金儲けは性に合わんねん」と三味線など風雅に興じ、いよいよ倒産かという状況を救ったのが浅子だった。諸藩の蔵屋敷に出向き、逃げ回る家老らの首根っこを押さえ、少しでも返済を迫ったという。さらに男顔負けの太っ腹で、筑前潤野(うれしの)炭鉱を買収し経営に参画。護身用のピストルを懐に、坑夫らと寝起きを共にした。その後、加島銀行や大同生命の創業にも参画した。
1902年に家業を娘夫婦に譲ると、自身は日本女子大学校の設立に尽力する。また、国内の有望な女性を集めた夏の勉強会を開催するなど、女子の教育と地位向上のために尽くした。勉強会には、2014年に放送された朝ドラ『花子とアン』のヒロインのモデルとなった、村岡花子も参加したという。
広岡浅子の座右の銘は「九転び十起き」。ことわざ「七転び八起き」より2回多い。転んでも転んでも何度でも起き上がっていく精神の持ち主だったという。
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【お詫び】波瑠さんのお名前を「波留」と誤って表記しておりました。謹んでお詫びし、訂正いたします。(2015/3/13 14:40)
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