「キスはあいさつのつもりだった。日本の法律に触れるとは思わなかった」。電車内で面識のない女性にキスをしたとして、3月4日に和歌山県内で県迷惑防止条例違反の疑いで逮捕されたイタリア人の男はこう語った。
この発言についてどう思うのか?ハフポスト日本版編集部ではイタリア在住のジャーナリスト2人に聞いてみた。
「この男が変なだけだ」
イタリア人ジャーナリストのアンドレア・ピアさんは、容疑者のような男はイタリアにもほとんどいないと述べた。
アンドレアさんは「この男は本当に変なやつだと思う」とコメント。全てのイタリア人が、女の子にキスして回っているわけではなく、「彼がガツガツしすぎなだけだと思う」と述べた。
また、アンドレアさんは「西洋人は、東洋の国々では何をやっても許されると思っているかのような振る舞いをする人もいる。考えが甘すぎる」として、「たとえ法律で禁止されていなくても控えるべきだ」と話した。
「ありえない」
イタリアの日刊紙「イル・フォッリョ」のジュリア・ポンピリ記者は、「いきなりおでこにキスするなんて、想像できません。セクハラに国境はありませんよ」とコメント。「初対面でキスなんてありえない。おでこにキスすることは、敬意を示すため、真実の愛を示すためにするものですから」と述べた。
さらに、ポンピリ記者は、イタリア人のスキンシップについて次のように説明した。
「イタリア人どうしで話をしていると、ジェスチャーの一つとして、お互いにタッチしたりということはよくあります。ラテン気質というものですね。誰かと知り合いになれば、最後の5分にはためらいなく肩に手を回せるようになります。
しかし、初対面でおでこにキスはないです。もちろん、母親だとか、親戚の伯父さんだとかには、することもあります。ですから、もしそのような事件があった場合には、二人の間柄を知る必要があります。え?初対面ですか?ないですね」
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