家電売り場でサムスン電子のドラム式洗濯機を壊して逃げたとして、ライバル企業・LG電子の社長が在宅起訴された。LG側は「ライバル社の製品をわざと壊すわけがない」と防犯カメラの映像をもとに反論する動画をYouTubeに公開。これをサムスン側が「巧妙に編集されている」と非難するなど、韓国を代表する大手家電メーカー同士の叩き合いが激しくなっている。
在宅起訴されたのは、LG電子の趙成珍(チョ・ソンジン)社長。
趙社長は2014年9月3日、ドイツ・ベルリンの家電見本市「IFA2014」の会場となっていた小売店2カ所を訪れ、サムスン製のドラム式洗濯機を触った。このときにドアを壊す様子が防犯カメラに写っていたとして、サムスン電子から刑事告訴されていた。韓国のソウル中央地検は2015年2月13日、趙社長を財物損壊や名誉毀損、業務妨害の罪で在宅起訴した。
これに対し、LG電子は2月16日、検察に提出した当時の防犯カメラなどの映像をYouTubeに公開するなど、反撃に出た。
動画は8分45秒。趙社長がドラム式洗濯機のドアに体重をかけたり、ドアを強く閉めたりする場面が出てくる。サムスン側は、こうした行為で洗濯機が破損したと主張しているが、動画では「洗濯機のドアは子供が乗って遊ぶこともあり、強度を確認していた」と主張。独自の試験映像も交えながら「この程度で破損するわけがない」などと反論している。韓国メディア関係者に電子メールも送り、「現場では多くのサムスン従業員が見ていた。問題行動があったならその場で静止していたはずだ。会社の名誉のために映像を公開した」とした。
サムスン電子は翌2月17日、公式ページに声明を発表した。「世界のどの家電企業も、売り場に陳列された製品で強度のテストなどしない」「映像は巧妙に編集されており、まるでサムスンの従業員が多数見ている中で起きた出来事のように見えるが、実際は従業員は売り場を動き回っており、事件当時は違う場所にいた」と反論した上で「ライバル社の製品を破損しておきながら、無責任な弁明に終始するのは明らかに不道徳な行為」とLG電子を非難した。
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