厚生労働省は、年次有給休暇の義務化を企業に義務付ける方向で最終調整に入った。管理職を含むすべての正社員に、年5日程度の有休を取らせることを法的義務にする。2016年4月からの導入を目指すという。2月3日、時事ドットコムなどが報じた。
政府は20年までに有休取得率を70%に引き上げる目標を掲げており、厚労省は達成のためには5日程度の義務付けが必要と判断した。一方、労働者が雇い入れの日から半年間継続して働いた場合に与えられる有休日数が10日のため、少なくともその半分は、労働者が自ら取得できるようにすべきだとの声にも配慮した。
(時事ドットコム:有休消化義務、5日で調整=働き過ぎを防止-厚労省より 2015/02/03 14:45)
現在の日本における有給休暇の取得状況を見ると、企業が1年間に付与した有給休暇日数は、労働者1人平均で18.5日だった。そのうち労働者が取得した日数は9.0日で、取得率は48.8%と、政府目標の70%とは大きく差がある。
年次有給休暇の取得率が低迷している実態を踏まえ、厚生労働相の諮問機関・労働政策審議会の分科会は、年次有給休暇の取得について議論を続けてきた。2月6日をめどに出される報告書では、有給休暇のうちの一部の取得時期については、一部の条件を除き「使用者が時季指定しなければならないことを規定することが適当」などの文言も盛り込まれる予定だ。
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