4500年間忘れられていた王妃の墓、エジプトで発見される(動画)

4,500年もの長い間人々から忘れられていたエジプトの女王の墓が、カイロ近郊のアブシールの墓地遺跡で、チェコの考古学者たちによって発見された。

4500年もの長い間、人々から忘れられていたエジプトの王妃の墓が、カイロ近郊のアブシールの墓地遺跡で、チェコの考古学者たちによって発見された

発掘チームは1月4日、墓に刻まれた文字から王妃の名前はケンタカウエス、あるいはケントカウスと発表した。また、紀元前2500年ごろの古代エジプト第5王朝で、短い期間ファラオとしてエジプトを支配したネフェルエフラー(もしくはラネフェレフ王とも呼ばれる)の王妃であったことが分かった。

AFP通信によると、同名の王妃が他に2人存在しているため、発掘チームは王妃をケンタカウエス3世(あるいはケントカウス3世)と呼んでいる。

エジプトのマムドゥーフ・ダマティ考古相はAFP通信の取材に対し、今回の発見で「墓が発見されるまで知られていなかった王妃の名前が、初めて明らかになった」と述べた。また、「この発見によって、第4王朝とともに最初のピラミッド群が建設されたとされる古代エジプト第5王朝の、これまで知られていなかった部分を解明するための助けとなるだろう」とも述べている。

また、墓に刻まれた文字からは彼女が「王の妃」であり「王の母」であることも分かる。

発掘チームのリーダー、ミロスラフ・バルタ氏はEFE通信の取材に対して、ケンタカウエス3世はネフェルエフラー王の妃であったと同時にメンカウラー王の母でもあったと述べた。

また、チェコ・エジプト学研究所によると、発見された墓はかなり昔に墓荒らしの被害にあってはいたが、石灰石や銅で作られた小さな像や道具などがいくつも発見されている

ギザの古文化管理官のカーマル・ワヒド氏は地元紙「ルクソール・タイムズ」に対し、「90年代にチェコの調査チームがこの墓地遺跡で発掘した他の墓と極めてよく似ている」と述べた。「上部はマスタバ(エジプトの初期王朝時代から古王国時代にかけて多数造られた墳墓の一種。地下の墓室の上に長方形で台状の地上建造物がある)で、捧げものを奉納する小さな礼拝所があり、下部にある死者の小部屋には立て坑でつながっている」

アメリカの旅行会社「ツアーエジプト」によると、ネフェルエフラー王がファラオとして統治したのはわずか2、3年だったと考えられている。ネフェルエフラー王のピラミッドが完成しなかった理由はそこにあるかもしれない。現在、彼の墓は「未完成のピラミッド」として知られている。

この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。

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