【花燃ゆ】語り・池田秀一 "シャアが大河"の反響に「宇宙世紀だけではない」

きょう4日から始まるNHKの新大河ドラマ『花燃ゆ』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)。予告、スポット、番宣番組等でナレーションの声をすでに耳にしている人も多いだろう。
NHK「花燃ゆ」公式サイト

きょう4日から始まるNHKの新大河ドラマ『花燃ゆ』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)。予告、スポット、番宣番組等でナレーションの声をすでに耳にしている人も多いだろう。声の主は『機動戦士ガンダム』のシャア・アズナブル役など数多くのアニメ作品で活躍する池田秀一(65)。「周りの反響が大きくて驚きました。『頑張ってください、必ず観ます』などと励まされて(笑)。いまさらながらプレッシャーを感じています」と穏やかに笑う。

昨年9月に『花燃ゆ』の語りを池田が担当することが発表されると、「シャアが大河に」とネットでも話題になり、一気に拡散した。『ガンダム』とは全く別作品なので一線を画する姿勢を示しているが、「僕が語りをやらせていただくことで、これまで大河ドラマを観ていなかった方々にも興味を持っていただけたらいいですね」と話す。

「個人的には特に若い世代にこそ、観てほしい」という池田は「宇宙世紀だけではない、ということです(笑)」と洒落たことをさらり。「日本にも歴史があって、幕末という時代を生き抜いた人がいて、志半ばで死んでいった人もいる。語りをとおして、当時の若者たちの熱気と“におい”を届けられたらいいですね。何か見つけてもらえたらうれしい」と意気込みを語った。

収録が始まる前、「杉文(すぎ・ふみ)という市井の女性の目線で幕末を描いていく作品なので、語りを彼女の視点に寄り添ったものにするのか、それとももっと客観的なものにするのか、その立ち位置を模索したい」と話していた池田。本編第5回のナレーション録りの直前に手応えを聞くと「ナレーション録りをしながら、何か自分の中に沸き上がってくる感情があったんです。それが何なのか最初はわからなかったのですが、4回目を録り終えて、すごく文のことを身近に感じていることに気付きました。例えるなら兄が妹を見守るような感じです」と顔をほころばせた。

まさに主人公の文は、幕末の偉人・吉田松陰の妹。萩(山口県)の下級武士の家に生まれた文が、破天荒な兄に振り回されながら松下村塾、牢獄(野山獄)、長州藩…と、さまざまなところで運命的な出会いと別れを繰り返しながら、幕末の動乱を強く生き抜いていく姿を一年かけて描く。

池田は「大河ドラマには若い頃、俳優として3本出演しているんです。まさか語りの仕事が来るとは思ってもみなかったのですが」と照れ笑いし、「今、ワクワクしています。僕が演じているシャアを観て、アニメを観ていた頃を思い出すように、今度は僕の語りを聞いて井上真央ちゃんが演じる文やこの『花燃ゆ』の物語を思い浮かべてもらえたら。皆さんの心に何かしらの印象を残せたらうれしいですね」と意気込みを語っている。

■池田秀一

1949年生まれ、東京都出身。幼少期より子役として活躍し、NHKのドラマ『次郎物語』(1964年)では主役・次郎を務めた“天才子役”の元祖。俳優として大河ドラマは『竜馬がゆく』(68年)、『元禄太平記』(75年)、『花神』(77年)に出演。『機動戦士ガンダム』(79年)のシャア・アズナブル役が当たり役となり、『ONE PIECE』(フジテレビ)のシャンクス役など、声優としての出演作品も多数。2月28日より全国13館にてイベント上映される新作アニメ『機動戦士ガンダム THE ORIGIN I 青い瞳のキャスバル』にも出演する。

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