大韓航空を運営する韓進グループ会長の娘で、大韓航空の副社長だった趙顕娥(チョ・ヒョナ)氏が、機内でナッツを勧めた客室乗務員に激しく怒り、飛行機を引き返させてチーフパーサーを飛行機から降ろした問題で、ソウル西部地検は12月11日、強制捜査に乗り出し、大韓航空本社(ソウル)と仁川国際空港の出張事務所などを家宅捜索して関連資料を押収した。
聯合ニュースによると、検察は飛行機の運航記録やブラックボックスなども調査する構えという。検察関係者は「国民の関心が集中している事案であり、証拠隠滅などの恐れがあると判断して急いで強制捜査した」と説明した。
また、航空行政を管轄する韓国国土部は、趙副社長を週内にも聞き取り調査する方針を明らかにした。聯合ニュースによると、記者会見した運航安全課長は「12日午前10時までに出頭するよう要請したが、大韓航空側から『明日の出頭は難しいが、事実関係の調査に誠実に応じる』との回答があった」ことを明らかにした。
韓国メディアの報道によると、趙氏は12月5日未明にニューヨークを出発し、ソウルへ向かう大韓航空KE086便のファーストクラスに、乗客として搭乗していた。キャビンアテンダントが機内サービスのマカダミアナッツを袋のまま差し出したことに怒り、チーフパーサーを呼んで応対マニュアルを見せるよう迫ったが、見せなかったために、滑走路に向けて動き出していた飛行機を引き返させてチーフパーサーを降ろし、離陸させた。
韓国の市民団体「参与連帯」は、「乗務員の指揮・監督は機長が担う」と定めた航空法などに違反するとして、趙氏を刑事告発していた。
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