12月10日、国家公務員に冬のボーナス(期末・勤勉手当)が支給された。一般職員の国家公務員(管理職を除く行政職職員、平均年齢36.7歳)の平均支給額は、約69万1600円で、2013年冬と比べ11万9800円増えた。時事通信などが報じた。
人事院勧告に基づく給与改定で、ボーナスの支給月数が7年ぶりに引き上げられたことなどが影響した。支給月数の引き上げは、夏にさかのぼって適用されるため、今回のボーナスには夏期の差額分も含まれている。
(時事ドットコム:国家公務員に冬のボーナス=大幅増、平均69万1600円より 2014/12/10 11:07)
人事院勧告によって引き上げられたボーナスの支給月数は、0.15月分。2013年冬は3.95月分だったが、今回は4.10月分となった。これに加え、東日本大震災の復興財源を捻出するために2012〜2013年に行われていた国家公務員給与の「減額措置」が終了したことも、増加の大きな要因となった。減額措置では、一般職員では9.77%削減されていた。
内閣総理大臣など特別職の減額措置(約20〜30%減)も終了となり、この冬のボーナスは大幅に増えた。支給額が最も多かったのは寺田逸郎・最高裁長官で、前年の約371万円より210万円増え、約581万円。次いで衆参両院議長が約535万円で、前年より約145万円増えた。しかし、安倍晋三首相や閣僚らは財政改革に取り組む姿勢をアピールするため、同水準での削減を継続している。
それでも安倍首相のボーナスは約422万円で、昨年の約371万円と比べて約51万円増加。閣僚も約346万円で前年の約309万円と比べて約37万円増となった。減額措置を継続しているのにボーナスが大幅に増えたのは、一般職のボーナスの支給月数引き上げに合わせて特別職の支給月数も増えたためだ。11月に可決した「特別職の職員の給与に関する法律の一部を改正する法律」により、特別職の支給月数は年間換算で、2013年冬の2.95月分から、3.10月分に増えていた。
なお同法により2015年4月からは、内閣総理大臣の月額の俸給は月4万1000円下がるとされている。
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