12月10日に施行される特定秘密保護法について、法案作成を担当した内閣情報調査室(内調)は法案の制作過程で、海外で学んだ経験や働いた経験がある人は国家機密を漏らす恐れが高まるとして、学歴や職歴の調査が必要だと関係省庁に強調していたことがわかった。12月7日、共同通信の情報公開請求で開示された政府文書に記されていたと、47NEWSが報じた。
文書は内調が2011年11月、内閣法制局との会合で示したメモ。海外の学校や国内の外国人学校で教育を受けた経験、外国企業での勤務経験も挙げ「外国への特別な感情を醸成させる契機となる」「外国から働き掛けを受け、感化されやすい。秘密を自発的に漏えいする恐れが存在する」としている。
(海外経験は漏えいリスク 秘密保護法で内調 - 47NEWSより 2014/12/07 18:02)
特定秘密保護法は、国にとって特に重要な情報を「特定秘密」に指定し、その特定の秘密を漏らした公務員や、不正な手段で公務員らから秘密を入手した人を処罰するとするもの。
この法律では、秘密を扱える人物かどうかを判断する「適性評価」をパスしなければ特定秘密を扱うことができないとされ、その評価の内容としては、法律では犯罪や懲戒歴のほか薬物使用状況、精神疾患、飲酒についての節度などが対象とされているが、実際に用いられる調査票には、職歴や学歴を記載する欄もある。
この報道について、ネットからは「留学する人が減ることになるのではないか」「留学したらスパイ扱いになるの」などの懸念が出ている。
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