フロリダ州ウィンターヘイブン市のある中学校で、銃を構えた警察官や警備員が突然教室に乱入するという「訓練」が行われ、保護者らの怒りを買っている。
「ABC Action News」の報道によれば、生徒、教師、保護者の誰もが、11月13日に行われたこの訓練について事前に知らされていなかったという。
「本当に誰かが乱入して、私たちを殺すのかと思いました」と、ジューエット・ミドルアカデミーの7年生ローレン・マリオネクスさんは、「Fox 13」の取材に対して語っている。
「WTSP」の記事等によると、13日の午前9時頃、「今から学校が封鎖される」と校長が校内放送で伝えた直後、銃を構えた警察官と学校の警備員が、ドアを破って入ってきた。
警察がABC Action Newsに話したところによれば、学校の経営者らは訓練の実施中に、保護者に対して本当の事件ではないことを伝えたが、保護者のなかには、その話が伝わる前に、子供たちから「学校に銃撃犯がいる」という恐ろしい内容のテキストメッセージを受け取った人たちもいた。
ウィンターヘイブン市のチャーリー・バード警察署長はFox 13に対して、「訓練を実施するときは、それが訓練であることを誰にも知らせずに行うことがとても重要なのです」と説明している。
警察署長がWTSPに語ったところによれば、「学校が封鎖された」と校長が放送した後も、多くの人々は適切な行動を取らなかったという。「まだ授業が普通に行われている教室もあった。(中略)本来いるべきではない場所をぶらぶら歩いていた生徒もいれば、席に戻ってビデオゲームをしている生徒もいた」と警察署長は指摘した。
しかし、保護者からの批判が非常に大きいため、今後はやり方を変えるつもりだと当局は述べている。Fox 13が入手した警察のプレスリリースによると、今後の訓練は「制服を着た警官が、武器を持たずに行う予定」だという。
驚くべきことに、学校で「抜き打ち」の銃撃犯撃退訓練が行われて人々を恐怖に陥れたのはこれが初めてではない。2013年には、オレゴン州の小学校で放課後に「訓練」が行われたが、このときは、教師らが会議をしている部屋に、覆面をして拳銃を持った2人の男性が乱入し、空砲を乱射した。
なお、アメリカの学校では、平均して「1週間に1.37件」の銃撃事件が起きていると報道されており(日本語版記事)、「小学校用防弾毛布」が予想を超えた売れ行きを示している(日本語版記事)。文末スライドショーでは、学校は襲撃事件に備えるために銃を備え、訓練を行うべきだと主張する議員たちを紹介している。
この記事はハフポストUS版に掲載されたものを翻訳しました。
[日本語版:佐藤卓/ガリレオ]
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