自動車評論家で新車批評の先駆け的な存在の徳大寺有恒(とくだいじ・ありつね、本名:杉江博愛=すぎえ・ひろよし)さんが、11月上旬、死去していたことがわかった。74歳。47NEWSなどが報じた。
徳大寺氏はトヨタ自動車のレーシング・ドライバーを経て自動車評論家に転身した。自動車への深い愛情から辛口の批評で知られ、1976年に始めた著書「間違いだらけのクルマ選び」は人気シリーズに。「間違いだらけの…」は流行語にもなった。
コストや販売台数を優先する自動車メーカーを一貫して批判し、魅力のある車づくりを訴え続けた。
(自動車評論家の徳大寺有恒氏死去 新車批評の先駆け - 47NEWSより 2014/11/08 08:47)
徳大寺さんは1939年(昭和14年)、東京都で生まれた。成城大学を卒業後、1964年に日本グランプリでレーサーとしてデビュー。引退後はカー用品会社「レーシングメイト」を設立したが、1969年に経営が破綻。その心労もあって、病に倒れてしまう。その病床で書いた原稿を元につくられたのが『間違いだらけのクルマ選び』だった。
同書では「欧州車には『先進的』な思想があるが日本車は『安くていいクルマ』だけで思想がない」と指摘し、メーカー側にある物づくりの思想をも批評したとされる。ゴルフを基準にして日本車の問題点を論じたことで自動車マニアだけでなく広く一般の読者に支持され、正続合わせて100万部を超えるベストセラーとなった。
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