バスケットボールの日本代表が国際大会に出場できなくなる事態が、現実になりそうだ。
国際バスケットボール連盟(FIBA)は、日本国内にナショナルリーグ(NBL)とターキッシュエアラインズbjリーグ(bjリーグ)の2つのトップリーグが存在することを2008年から問題視しており、日本バスケットボール協会(JBA)に対して10月末日を期限にリーグの統合などを含む運営改革を求めていた。もし統合に向けた具体案が示されなけば、FIBAはJBAに対して国際試合出場停止などの処分を科すとしている。
JBAは10月28日、国内トップリーグの統一を目指す「新リーグ組織委員会」を都内で開いた。しかし、期限前ラスト会合という重要局面だったにもかかわらず、進展はなかった。次回会合は11月中旬の予定であり、事実上具体的な取りまとめを断念した形だ。日刊スポーツなどが報じた。
この日議論となったのは、会のメンバーだった深津前会長の辞任について。24日にリーグ問題などが合意に至らない責任を取って退任した。組織委員会には理由説明がなく、bjの河内コミッショナーらが事実確認を行った。結局、参加要件などの具体的課題を話し合うに至らなかった。
同日、日本協会(ハフポスト注:JBA)は辞任経緯などを日本オリンピック委員会に説明した。星専務理事は「お叱りを受けた。残り期間で頑張ってほしいと言われた」と述べた。
(日本バスケ協会もう「白旗」nikkansports.comより 2014/10/28 08:48)
NBLとbjリーグの主な違いはチーム名だ。NBLは実業団の流れを受け継ぎトヨタや東芝などチーム名に企業名が入っているのに対し、bjリーグは地域密着型の運営を行っているため、チーム名に企業名は入らない。チーム名に企業名を残すか否かが、両リーグが折り合えない大きなポイントといわれており、協議が行き詰まっていた。
長期の出場停止処分が科されれば、2015年のリオデジャネイロ・オリンピック予選に出場できなくなる可能性もある。この場合、犠牲となるのは選手たちで、それは男女にかかわらない。女子日本代表の大神雄子選手は「すごく悲しいことであるとは、正直思っていますし、わたし自身も、先が見えないって、すごく不安じゃないかなって」と述べていた。
今後の焦点は早期の制裁解除にシフトするとみられ、辞任した深津泰彦会長からこの問題を引き継いだJBAの丸尾充会長代行は「スピード感を持ってやる」と話すが、先行きは不透明だとスポニチは指摘する。
NHKによると、JBAは29日に臨時の理事会を開いて、再度対応を協議するという。
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