ニューヨーク市では現在、深刻化する所得格差や、手頃な値段の住宅物件の不足により、多くの住民が苦しんでいる。そんな中、マンハッタンで現在建設中のある高級マンションでは、住人専用の駐車スペースを100万ドル(約1億円)で提供する予定だという。
同紙によると、「駐車スペースは、広いタイプの場合は200平方フィート(約19平方メートル)あるが、1平方フィート(だいたい30センチ四方)あたりの価格を計算すると、5000~6666ドル(53万~71万円)になる」という。
居住空間のほうの価格は、寝室が3部屋あるタイプの9戸の物件の場合、870万ドル(9.3億円)から1045万ドル(11億円)だ。1平方フィートあたりにすると、3140ドルから3170ドル(34万円程度)になる。
このほかに、毎月支払う諸費用もある。寝室が3部屋あるタイプの場合、8880ドル(約95万円)だ。
最上階の物件は、上下2階に部屋があるデュプレックス・タイプで、価格は2500万ドル(26.7億円)だ。月々の費用は1万8360ドル(196万円)にもなる。
「100万ドルする駐車スペース」が話題になったのは、今回が初めてというわけではない。2012年にも、マンハッタンのユニオン・スクウェア近くのレジデンスが、駐車スペースを100万ドルで提供したことが話題になった。そのちっぽけな駐車スペースの広さは、幅3.7メートル、奥行き7メートルだった。
一方、ニューヨーク市では最近、所得の低い住人が出入りするための専用ドアを設置するマンションが問題になっている。7月には、一部の階が低所得者向けで、彼ら向けの専用のドアが設置され、内部のジムやプールなども利用できないという33階建ての「高級コンドミニアム」をハドソン川の岸辺に建設するという計画がニューヨーク市当局によって認可され、周辺住民たちの憤慨を呼んだ。
しかし、「Gothamist」の記事によると、ニューヨーク市では、一部の部屋を低所得者向けに提供し、入り口が富裕層用と低所得者用で別々に設置するマンションは、もともとかなり一般的だという。
[Inae Oh(English) 日本語版:丸山佳伸、合原弘子/ガリレオ]
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