インコが東京の空をライムに染める これは合成なんかじゃない

東京で、熱帯に住むインコの大群が見られるとは、誰も思わないかもしれない。だが、東京の空には彼らが飛んでいる。
Yoshinori Mizutani

東京で熱帯に住むインコの大群が見られるとは、誰も思わないかもしれない。だが、東京の空には彼らが飛んでいる。

「Japan Times」の記事によると、このライム色をしたたくさんの鳥たちは、東京に住む人々が、1960年代にインドやスリランカからペットとして輸入したワカケホンセイインコが野生化したものだ。

写真家の水谷吉法氏は、初めて東京に引っ越してきたとき、ヒッチコックの映画『』さながらの光景を見て恐れを抱いたという。だが水谷氏は、優れた写真家なら誰もがするであろうことを実行した。つまり、自分のカメラに手を伸ばしたのだ。

こうして生まれた水谷氏の作品には、驚きと美しさが感じられる。インコたちは、街の電線の上を休息の場とし、彼らの羽とよく似た色合いの葉っぱを持つ木々を住み処としている。

だが、彼らの美しさがより映えて見えるのは、濃紺色をした夜空や、ピンク色をした薄暮の空や、宝石のような青い空など、彼らとは対照的な色を背景にしているときだ。

インコたちは、冬の寒さにも耐えられる。彼らと種が近い野生の鳥は、ヒマラヤ山脈の標高2000メートルを超える場所でも見かけることができるからだ。

水谷氏の印象的な作品を見れば、本来の住み処から抜け出したよそ者の彼らが、都会の街中で存在を確立し、街に受け入れられていることがわかる。

ワカケホンセイインコは全長約40cm。寿命は、飼育環境下で最長約30年とされる。世界各地で、ペットとして飼われていたものが野生化する現象が起きており、日本でも関東地方を中心に野生化が知られている。都内では新宿御苑や、目黒区の東工大大岡山キャンパスなどに生息している。

[Mallika Rao(English) 日本語版:ガリレオ]

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