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SK-Ⅱのマーケティング担当者が目覚めた、上司からの"言葉"

「私、すごく肌に自信がなかったんですよ」。化粧品「SK-Ⅱ」のマーケター・富田千晶(とみたちあき)さんは、P&G に転職した4年前を振り返る。自動車メーカーで海外営業をしていた富田さんは、2010年にP&Gに入社。
Yuko Kawashima

「私、すごく肌に自信がなかったんですよ」。プレミアムスキンケアブランド「SK-Ⅱ」のマーケティング担当・冨田千晶(とみたちあき)さんは、P&G に転職した4年前を振り返る。

自動車メーカーで海外営業をしていた冨田さんは、2010年にP&Gに入社。SK-Ⅱのグローバルマーケティングを経て、現在は日本のSK-IIを担当。東京で3日間開催され好評を博したイベント「SK-Ⅱピテラパーク」のプロジェクトリーダーなど、大好きな化粧品に関わる仕事で活躍している。

多忙な冨田さんだが、週に一度は在宅勤務をして、家庭の時間も大切にしているという。今回は、P&Gで実践している仕事術や、ロングセラー商品の新たな挑戦について話を聞いた。

■「自分が毎日使う商品を消費者に届けたい」P&Gに中途入社

P&Gに入社する前、自動車メーカーで海外営業をしていた冨田さんは、商品企画に関わったことをきっかけに、マーケティングに興味を持ったという。

「前職で、少し商品企画を経験させていただいて“商品をどう魅力的に消費者に伝えるか”というマーケティングを追及してみたくなったんです。それまでは、エンジンや発電機、船外機など扱っていましたが、マーケティングをするなら、自分が毎日使っている“消費材”がいいなと思いました」

「もともと化粧品が好きだった」という冨田さん。当初から、SK-Ⅱには特別な想いがあったようだ。

「日本の女性は、毎日スキンケアを含めきちんと化粧をしますが、これは世界を見渡しても特別なことだと思います。そんな日本女性に毎日使われる、日本生まれの化粧品は素晴らしいものだと思うので、もっと世界に広めていきたいという夢を持っていました」

「P&Gはグローバルな会社ですが、SK-Ⅱは日本生まれで、私は、“凛としたカッコいい女性が使う最高の化粧品”というイメージを持っていて、とくに憧れがありました。配属されてうれしかったです」

■女性が活躍し、個人の裁量が大きいP&G

日系企業からP&Gに転職した冨田さんは、企業文化の違いを実感したという。大きく3つの違いを挙げた。なかでも、女性の活躍する環境や、成果のわかる仕事が印象的だったという。

「1つめは、家庭と仕事を両立している女性が活躍していることです。前職は自動車メーカーの海外営業だったので、その部門で家庭をもつ女性の管理職に会う機会がほとんどありませんでした。P&Gでは、管理職だけを見ても3割以上が女性。家庭を持っている管理職もたくさんいます。自分のキャリアを前向きに考えられる環境だと思いました」

「2つめは、個人の仕事の裁量が大きいことですね。もしかしたら日系と外資の違いなのかもしれませんが、前社では1つの仕事がチームで細分化されていたので、自分の成果が見えにくいなと感じていたんです。P&Gでは、明確に自分の仕事がわかり、大きなことをまかせてくれました」

■どんな人でも働きやすい「フレックスワークアワー制度」

3つめの違いとして、冨田さんは「どんな人でも働きやすい環境」を挙げた。

「フレックスワークアワー制度」を導入しているP&Gでは、毎日の定時ではなく、月単位で所定労働時間を管理しており、個々人が状況に応じて時間を調整しやすい。冨田さんも出張などのスケジュールに合わせて、週単位で勤務時間と調整するという。

「前職でも、海外出張はありましたが、日曜に日本に帰ってきたとしても、平日フルで5連勤するか、自分で有給を取って休みを調整しなければいけませんでした。今は、出張が重なって忙しいときなど、少し疲れていると感じたら、上司と相談して、翌週に少し勤務時間を短くしたり、在宅勤務を活用したりすることで、効率やモチベーションを維持しています」

■家庭の時間を大切にする「ワークフロムホーム制度」

冨田さんは、通勤時間を考慮して、週に一度は在宅で働いている。P&Gでは、工場や美容部員など勤務時間が決まっている社員をのぞいて、原則週に1回在宅勤務が可能な「ワークフロムホーム(在宅勤務)制度」があり、多くの社員が活用しているという。

「入社後に結婚して、家族の都合で滋賀に住んでいました。今は京都ですが、本社のある神戸までは、通勤に1時間半かかるんですね。グローバルチームにいたときは海外出張も多かったこともあり、水曜は家で働くことにしました」

冨田さんは「最初の上司が『家で働くときは、自分がひとりでやるべき仕事をやったらいい』とアドバイスしてくれて。家は集中できるので、提案書を書いたりアイデアを練ったり、集中して考える時間にしています」と話す。

■SK-Ⅱとの出会い――30年以上変わらない、90%以上ピテラからできた化粧水

P&Gに入社した当時、「すごく肌に自信がなかった」という冨田さん。SK-Ⅱの化粧水を使い出してから、「自分の肌がだんだん好きになりました」と振り返る。

「シミがすぐに消えるというのは難しいですが、今では乾燥などの肌荒れもほとんどなくなって、触ったときの感触が変わりました。私がいうのもおかしいですが、すっかりファンになりました(笑)」

冨田さんを虜にしているSK-Ⅱの化粧水・フェイシャルトリートメントエッセンスとは何か。あらためてSK-Ⅱの成分について聞いた。

「SK-Ⅱに含まれる“ピテラ”は、日本で発見された、酵母が生み出す天然由来の保湿成分で、これが全製品に入っています。この化粧水は、一見すると水のように見えますが、実はボトル中の液体の90%以上がピテラなんです」

「化粧品には、すごく流行りがあるので、普通は新しい商品をどんどん出していくものですが、SK-Ⅱの化粧水は、30年以上成分をほとんど変えていません。化粧水は、一番初めにお肌に入れるものだから、一番大事だとSK-Ⅱは信じています」

ピテラは、1970年代に日本で発見された。SK-Ⅱシリーズは発売から長い時を経た今も日本の滋賀工場で作られ、世界13の国や地域に届けられている。

■「砂漠のような肌を救ってくれました」消費者の心の声

「良さを、実感してもらいたい」。そう願う冨田さんにとって、実際にSK-Ⅱを使っている人からの感想は、何よりの励みになるという。

「最近、化粧水を1年以上使ったお客さまに感想を聞く機会がありました。『元々、嫌いだった自分の肌を好きになっています』という声や『年下の人に肌を褒められてうれしかった』という30代後半くらいの女性のお話を聞いて、感激しましたね」

「『乾燥を通り越して、“砂漠”のようだった肌を救ってくれました』と仰る方もいました。砂漠のような肌というのは、実感していないと出てこない言葉ですよね。広告のコピーじゃなくて、心の声だと思うんです」

■5年、10年、女性の肌と人生に寄り添うSK-Ⅱ

SK-Ⅱは、最近では30〜40代だけでなく、20代からシニアまで、幅広い女性に愛用されているという。

「若い方も親しみを持って使ってくださっていますね。以前は私も、桃井かおりさんや小雪さんのような、凛としたカッコいい大人の女性のブランドだと思っていましたが、そんな女性に憧れるあらゆる年代の女性ためのものです。実際に、桃井さんは20代の頃からお使いいただいています」

長年SK-Ⅱを使っている人の話を聞くこともある冨田さん。女性の肌と人生に寄り添う、SK-Ⅱブランドの歴史を実感するという。

「5年、10年と使っていらっしゃる方にとっては、SK-Ⅱが必要不可欠なものになっているんですね。『ご飯を食べるのと一緒。朝晩必ず、フェイシャル トリートメント エッセンス』といわれたお客様もいます。SK-Ⅱが、多くの女性のお肌と人生を支えて、生きかたさえも前向きに輝かせて、一緒に寄り添っている……本当にすごいなと思います」

■「SK-Ⅱピテラパーク」のプロジェクトリーダーに

“ちょっと高級”なイメージのあるSK-Ⅱ。もっと身近に感じて、実際に試してもらうために、冨田さんは2014年7月、東京・表参道で「SK-Ⅱピテラパーク(ピテラパーク)」というイベントを開催した。

「オープニング記念イベントには綾瀬はるかさんもお招きし、自分の肌を知って、試して、楽しみながらキレイになる“ビューティ・テーマパークをつくりました。SK-II独自の肌分析器、マジックリングが試せる『肌分析』、フェイシャル トリートメント エッセンスの使用者の素肌と美肌の秘密がわかる『美肌すっぴんギャラリー』『SK-Ⅱブランドギャラリー』『エキスパートによる美肌レッスン』などのコーナをつくりました」

ピテラパークには、3日間で目標を大きく超える女性が来場。肌分析に“2時間待ち”する行列を目の当りにした冨田さんは、マーケティングの醍醐味を実感したという。

「カウンターなら、すぐに肌分析できますが、テーマパークにすることで、待ち時間ができるほどになりました。百貨店のカウンターには近寄りがたいイメージもあるのかもしれませんが、どうお客様とコミュニケーションするかによって、全然反応が違ってくることを実感しました」

ピテラパークは今後、東京だけでなく北海道や大阪をはじめ、全国の地方都市を巡回する。冨田さんは「先日は、京都の百貨店の方に“過去のイベントのなかで一番いいレベルの内容”と褒めていただきました」と微笑む。

■冨田さんを支える上司の言葉「後悔しないまで、やったの?」

そんな冨田さんには、仕事をする上で大切にしている上司の言葉がある。普段の日々や立ち止まったときに「いつも頭に思い浮かべる」という。

「私が日本のマーケティングに異動したとき、SK-Ⅱのビジネスは伸び悩んでいました。そのせいかチームの雰囲気も沈んでいて、私も自分に自信を失くして……どうしていいかわからなくて、諦めかけていたことがありました。そのとき、上司に『後悔しないまで、やったの?』と聞かれたんです」

「そう聞かれると、今一生懸命やってるけど、後で後悔しないくらいやったのかは、わからないなと思って。それからは、1つのプラン、1つのミーティングでさえ『後悔しないまで、やったの?』という言葉が浮かんで、『このクオリティで終わったらいけない』『キチンと伝えなきゃ』と意識するようになりました」

■1週間で仕事を終える、スケジュールの工夫

冨田さんは、水曜に家で仕事をするために働きかたを工夫している。曜日ごとにやることを決めて、1週間で仕事が一段落するように心がけているという。

「1週間のうち、月曜と火曜は、いろんな部門の方とミーティングする時間にしています。それをふまえて水曜は、家でアイデアを練り提案書を書いて、木曜と金曜は上司とのミーティングに時間を充てています。なるべく、その週のうちに仕事が終わるようにしていますね」

仕事で忙しい夫も、水曜は早めに帰宅する。冨田さんは「在宅で仕事をすることで、家族と過ごす時間が増えました」と話す。

■「生活消費材も経験して、またSK-Ⅱに戻ってきたい」

最後に冨田さんは、今後のキャリアについて展望を語った。

「入社してから、ずっとSK-Ⅱを担当しているので、今は生活消費財などの他のブランドも経験してみたいなって思っています。でも、いつかまたSK-Ⅱにまた戻って、ひとりでも多くの方に使ってもらえるように、SK-Ⅱのマーケティングをしたいですね」

かつては肌に自信が持てなかったという冨田さんは、大好きなSK-Ⅱのマーケティング担当として消費者とのコミュニケーションを楽しんでいる。

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