財務省が8月8日に発表した2014年上半期(1〜6月)の国際収支速報によると、海外とのモノやサービス、投資の取引状況を示す経常収支は、前年同期の3兆3131億円の黒字から5057億円の赤字に転落した。比較できる1985年以降で上半期の赤字転落は初めてだ。2013年下半期は788億円の赤字で、これを上回る2半期連続の赤字となった。毎日新聞などが報じた。
経常収支は、東日本大震災後の原発停止で火力発電向け燃料の輸入が増加し、11年下半期から貿易赤字に転落したことを機に悪化。アベノミクスによる円安が輸入額を押し上げ、海外投資から得られる利子や配当などの「第1次所得収支」の黒字でも穴埋めできなくなった。
(毎日新聞「国際収支:経常収支5075億円の赤字転落 14年上半期」より 2014/08/08 11:01)
朝日新聞デジタルによると、第1次所得収支は8兆3226億円の黒字だったが、黒字幅は前年同期から縮小した。
上半期の輸出から輸入を差し引いた貿易収支は6兆1124億円の赤字で、赤字幅は過去最大だった。円安や消費増税前の駆け込み需要で輸入が増え、輸出の伸び幅を上回っていた。
輸出から輸入を差し引いた貿易収支は6兆1124億円の赤字。貿易収支の赤字は6半期連続で、半期ベースの赤字幅は昨年下半期の5兆3465億円を上回り過去最大となった。輸出は前年同期比8・1%増の35兆7627億円となる一方、輸入が同14・7%増の41兆8752億円となったのが響いた。
旅行や物流などのサービス収支は1兆5780億円の赤字だった。
(MSN産経ニュース「今年上半期の経常収支は初の赤字に転落、5千億円超 燃料輸入拡大で貿易赤字が6兆円超える」2014/08/08 09:13)
2014年6月単月の経常収支は、前年同月比で7767億円減少し、3991億円の赤字となった。
ハフィントンポスト日本版はFacebook ページでも情報発信しています。
ハフィントンポスト日本版はTwitterでも情報発信しています。@HuffPostJapan をフォロー