「学位取り消しの規定には当てはまらない」。理化学研究所・研究ユニットリーダーの小保方晴子氏(31)の博士論文に対する不正疑惑を調査していた早稲田大学の調査委員会(小林英明委員長)が、7月17日に公表した報告書を受け、Twitterでは研究者の人たちから強い批判の声が上がった。
早大の記者会見は驚きましたね。不正はあったけど、処分はしないという主旨でした。教育責任放棄を指摘されたくないからでしょう。早大は、社会の信頼という大切なものを失いましたね。叩かれながらも、真摯に対応している理研とは対照的でした。
— 上 昌広 (@KamiMasahiro) 2014, 7月 17
結局、早大は小保方氏の博士号を取り消さないなら、日本での全ての研究の信憑性はがた落ちする。著しい不味い結末。
— Robert Geller (@rjgeller) 2014, 7月 17
博士論文の第1章は候補者の専門分野の総合的理解を図るためのものだ。小保方氏の博士論文の第1章は20頁まるコピペ。つまり、一人前研究者であることを示していない。早大は重大さを理解していなく、学位を取り消さないことは学問を裏切る行為だ。
— Robert Geller (@rjgeller) 2014, 7月 17
残念ながら、日本の全ての大学の学位認定の信用を失います。本来行政当局は現状にメスを入れるべきです。でも、実際に蓋をしようとしているようです。RT @TK074HAKUTAKA 早大の学位認定全般の信用を失いますよね
— Robert Geller (@rjgeller) 2014, 7月 17
RT @lemonstoism: 九州大学の中山敬一教授は「最近になってファイルを更新した記録が残っているなら、疑惑の指摘を受けて論文を書き直した可能性を疑って調べるべきで、不十分な調査だ」と指摘しました。
— Noriko Osumi (@sendaitribune) 2014, 7月 18
>中山氏は「数百字ほどの盗用であっても不正と認定されて責任を問われるのが科学界の常識で、20ページにわたって文章をそのまま使っている今回のケースで責任を問わないという判断は考えられない。何の責任も問わないのであれば、早稲田大学は教育機関としての責任を放棄していると言わざるをえない
— Noriko Osumi (@sendaitribune) 2014, 7月 18
意味不明"@bengo4topics: 小林「仮に博士論文の審査体制等に重大な欠陥、不備がなければ、本件博士論文が博士論文として合格し、小保方氏に対して博士学位が授与されることは到底考えられなかった。ただし、だからといってただちに、学位取り消しに該当するわけではない」”
— Norio Nakatsuji (@norionakatsuji) 2014, 7月 17
早稲田の一件、早稲田に多くの尊敬すべき友人がいる者として、他所事ながら腹立たしい。大学が、知、あるいは知的作品の厳密さを、他のもの、例えば大学の官僚的制度とか社会的反響などの下に置いたという判断を下した。反知性主義が大学に浸潤したことに言葉を失う。
— 山口二郎 (@260yamaguchi) 2014, 7月 17
今回の早稲田の件。早稲田を確実に2流以下に落とすリスクが高い。学位の問題には有識層がアレルギー的に反応、社会は無反応の二極化が見られ、今後早稲田進学は「無反応層」の子弟の割合が明らかに増加すると思う。というかまともな親は「早慶」的な事は言わなくなる可能性が高い。慶應の相対浮上含め
— Ken ITO 伊東 乾 (@itokenstein) 2014, 7月 18
早稲田大が小保方博士号を取り消さないということは、あの一行目からコピペだらけの博士論文の品質保証を早稲田大が責任を持って今後もやり続けるという宣言でもある。学位論文として適格であるとしてるわけだからね。たいした大学だ。
— 森岡正博 (@Sukuitohananika) 2014, 7月 17
「小保方氏の博士号取り消さず 早大「草稿誤り提出」認定(朝日)」個人的には理研の一連の腰の引けた対応よりもこちら側の対応の方が衝撃度は大きい。早大は一部の不行き届き者が芋蔓連座になる事態を恐れ圧倒的多数の本件に無関係な大学関係者の評判を犠牲にしたとみなされても仕方ない。
— 依田高典 (@takanoriida) 2014, 7月 17
早稲田大学とはスマートグリッドで共同研究中でこよなく早稲田大学の在野の気風を愛する者として悲憤慷慨する。本件に全く無関係な早稲田大学の多くの優秀な研究者・見所のある学生諸子が気の毒としか言いようがない。
— 依田高典 (@takanoriida) 2014, 7月 17
(NHK)【小保方氏の論文「学位取り消しに当たらず」】 http://t.co/vniJyhIYh6 「小保方リーダーが別にあると主張した博士論文…先月24日に電子ファイルでも送られ…メールが送信された時刻の1時間前にデータが更新された履歴が記録」(ナニコレ!怒)
— ryugo hayano (@hayano) 2014, 7月 17
早稲田大学・大学院先進理工学研究科における博士学位論文に関する調査委員会:http://t.co/vkPQXVomtP 委員長(弁護士)を除く4人の委員(医学博士x3+政治学博士)の名前が公表されていないのも,異例なのではない? pic.twitter.com/7zAnr3KN56
— ryugo hayano (@hayano) 2014, 7月 17
構成員すら明らかにできない委員会だから筆舌に尽くしがたい葛藤があったのだろう。唯一実名で残らざるを得なかった委員長にはむしろ同情したい。弁護士を持ち出して無理筋で言いくるめるやり方は止めねば。競う論点があるなら法廷で堂々とやればよい。証人が嘘をつけば偽証罪に問われますが。
— 依田高典 (@takanoriida) 2014, 7月 17
今回の早稲田の博士学位論文に関する調査委員会の結論は仰天だ。審査体制等に重大な欠陥・不備があり、博士論文としての合格や博士論文授与が適切でない、と指摘しておきながら、「不正の方法により学位の授与を受けた事実」はないので、学位の取り消しは出来ないという。国際通用性のない詭弁だ。
— Toru Iiyoshi (@iiyoshi) 2014, 7月 17
(続き)早稲田がどうとか、小保方氏がどうとか言う以前に、こういうことがまかり通る日本の高等教育が、世界で笑いものになり、相手にされなくなってしまうことを恐れる。
— Toru Iiyoshi (@iiyoshi) 2014, 7月 17
(続き)「容認し難いが、規程には触れないので社会に流通することは止むを得ない」ということであれば、これはいわば「脱法博士号」。こういうのが日本社会に蔓延すれば日本の高等教育は腐敗する。
— Toru Iiyoshi (@iiyoshi) 2014, 7月 17
仮に「審査が本当の論文」で行われ、「軽微な修正が要求された」とする。そこでは「要求に叶った軽微な修正」が学位の条件になるので、修正がなければ、学位の要件を満たさない。で、草稿を出したのであれば、この時点でアウト。言い換えれば、審査コミッティーは全く仕事をしていない。
— Kan Kimura (on DL) (@kankimura) 2014, 7月 17
最終提出バージョンがチェックされていない、というのは、博士論文そのものがチェックされていないのと同じ。これなら学位審査では口頭で適当な事言って、後は古新聞の束出しても受入れられちゃう。
— Kan Kimura (on DL) (@kankimura) 2014, 7月 17
因みに学位は「大学」が出すのであって、指導教員が出すのではない。故意であろうと過失であろうと、学位をあたえるべきでないものに、学位を与えたら、それは大学自体の問題。早稲田にはその最低限の矜恃を持って欲しい。
— Kan Kimura (on DL) (@kankimura) 2014, 7月 17
これ本当に放置したら、「日本の大学の学位論文は、いろんな不正が含まれてても、OKらしいよ」、と言うことなりかねない。そして、この調査委員会には、教員も入っている、と来ているから、さらにたちが悪い。「君たちの論文にも、その『軽微な不正』が入っているのかい?」と聞きたい。
— Kan Kimura (on DL) (@kankimura) 2014, 7月 17
おかしいな、と思って調べてみたんだけど、早稲田の先進理工学研究科要項を見ると、学位規則23条で「不正の方法により学位の授与を受けた」場合取り消しがあると記載があるが、さらに(続く) http://t.co/BwhoZrsnNL
— Kazuharu Arakawa (@gaou_ak) 2014, 7月 18
(承前)同じ要項の中には『出典を明示せずに書物,ウェブ・サイトなどから他人の文章や資料の全部または一部をレポート・論文 等に記載した場合,「盗用」・「剽窃」にあたり不正行為とみなされ,処分の対象になる』と明記されてるんだよね。
— Kazuharu Arakawa (@gaou_ak) 2014, 7月 18
過失と言えば全てが免れると思っているんだろうか?法律詳しくないけどそんなもんなの?
— Kazuharu Arakawa (@gaou_ak) 2014, 7月 18
"WASEDA式アカデミックリテラシー:レポートにおける剽窃行為について" http://t.co/O8P5yImQGu
— Kazuharu Arakawa (@gaou_ak) 2014, 7月 18
"不正行為が発覚した場合、Waseda-net IDの利用停止、該当科目の無効、また所属学部・研究科において、その時点で履修しているすべての科目の無効、停学を含む厳しい処罰が下されますので、十分に注意してレポートを提出してください。"
— Kazuharu Arakawa (@gaou_ak) 2014, 7月 18
そして某大学博士論文の件。(元)学生を極力かばおうとする大学側の姿勢は理解できなくはないのだけれど、その判断と社会への説明が、他の同大学卒業生・在学生・将来の入学生たちの学位の信頼、ひいては学術全体の信頼にどれだけの影響を及ぼすかは、ぜひご一考頂きたいと存じます。。。。。
— Naoto Ikegai (@ikegai) 2014, 7月 17
実際問題として、特に途上国の博士号に関して「賄賂があった」「大きな不備があった」「盗作があった」などが報じられ、欧米の大学での教員採用にあたり同国博士号が不利な扱いを受けていることも聞きます。今回の件は完全に国際問題なので、日本の研究者の海外進出の妨げにもなりかねないのです。。
— Naoto Ikegai (@ikegai) 2014, 7月 17
そうそう、要するにそういう内容。めちゃくちゃな審査で出た学位だということは認めている。ディプロマミルと言われても仕方ないねえ “@arcatdmz: 「学位を法律的に取り消すことはできなかったが学位授与のプロセスには重大な問題があることが分かった」という発表であった。”
— 菊池誠 (@kikumaco) 2014, 7月 17
調査委員会は「学位に値する論文かどうか」を判断するわけじゃないということだよね。その判断をするのは研究科内の教員による審査だから。ただし、調査委員会は、その学位審査のやりかたがでたらめじゃん、というところまでは言っている
— 菊池誠 (@kikumaco) 2014, 7月 17
クリーンで正々堂々とやった人が認められるべき、というほと社会は単純じゃないのは仕方ない。でも、せめてアカデミアくらいは、一定の規律と透明性があると思ってた。今回の理研や早稲田の対応は、そういったアカデミアへの信頼を決定的に損なった。これなら、市場で解決する民間の方がよほどまし。
— 竹内健 (@kentakeuchi2003) 2014, 7月 17
今回の早稲田の判断は、メーカーで言えば、市場で製品の不良が出た時に、「確かに不良品だけど、出荷前の製品テストが間違ってたからリコールしません」、ということですかね。
— 竹内健 (@kentakeuchi2003) 2014, 7月 17
我々大学教員は、レポート提出遅れや記載不備に関して、学生の様々な言い訳を却下してきたのだけれども。今回の早稲田は、学位審査という最も重要な機会で、それを全て受け入れたわけで、強烈なダブルスタンダード。こんなことが許されるなら、これから早稲田の教員は学生に何と言うのでしょうかね。
— 竹内健 (@kentakeuchi2003) 2014, 7月 17
早稲田大学は7月17日、公式サイトで鎌田薫総長のコメントを発表。今後、大学としての対応を決定するとしている。
本学は、3月31日に設置した「先進理工学研究科における博士学位論文に関する調査委員会」(以下、委員会)より、本日、調査報告書をご提出いただきました。
報告書の内容につきましてはこれから早急に精読した上で、委員会の報告結果を十分に尊重しながら、本学としての対応を決定してまいりたいと存じます。
小林調査委員会委員長はじめ委員の皆様には、本委員をお引き受けいただきましたこと、また三箇月を超える長期間に及んだ調査に真摯にご対応いただきましたことを、深く感謝申し上げます。
早稲田大学総長 鎌田 薫
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