「作品を作り始めた最初の数年間は、それほど良いものはできません。努力しても、うまくいかないのです」と、公共ラジオ番組の司会を務めるアイラ・グラス氏はかつて、こう述べたことがある。
グラス氏は、野心と現実の間にはギャップがあり、人によっては最初の失望感が大きすぎて、何であれ、自分が目指していたことを追求しなくなってしまうと語った。アーティストに関しての発言だが、ほかのどんな領域に関してもあてはまるだろう。
だが、ひるまずに練習と努力を続ける人は、次第にスキルを向上させていく。グラス氏の言葉を借りれば、「このギャップを埋めるには、たくさんの仕事をこなすしかない」のだ。
アーティストたちの「上達前」と「上達後」の作品を比べてみよう。彼らが目標を達成しようと懸命に努力し、それが間違いなく実を結んでいることがよくわかる作品集だ。
観察力を育てる練習を何年も続け、今はグラフィックデザイナーとして活動しているイーサン・テニア-スチュワート氏。
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テニア-スチュワート氏は、自分がスキルを高めることができたのは、描く対象に対する自分の思い込みを取り除き、「対象を純粋な視覚情報として見る」ことを学んだ結果だとRedditで説明している。
「時間と練習がすべてです」と同氏は言う。「練習は、苦しい作業であるべきではないと私は思います」
独学アーティストのマーク・アランテ氏。
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現在アーティストとして活躍しているアランテ氏は、20年近い歳月を費やして、独自のユニークな作風を見つけ出した。ハフポストUS版の取材に対して同氏は、自身が成功した理由の「大部分」は、「絶え間ない練習」にあると述べた。同氏は、今でも学ぶべきことはたくさんあると考えており、美術館を訪れたり、ガイドブックで技法を学んだりして、吸収できることは何でも採り入れている。
有名人の肖像画を何年も描き続け、優れた超写実主義の技法を獲得したレイ・シャンパン氏。
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「最初のころは、自分よりはるかに先を行く他のアーティストと自分を比べて挫折感を味わい、彼らにはかなわないと落ち込んだものでした」と、シャンパン氏はハフポストの取材に対して語った。同氏は完全に独学で技術を習得したアーティストで、オンラインで見つけた教材が技術の向上に役立ったと考えている。
「根気よく取り組み続け、自分のしていることを楽しんでいる限り、自分が目指す地点に到達するはずです」と同氏は言う。
自称恐竜マニアのRJ・パーマー氏。
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パーマー氏は、学校での勉強がスキルの向上にいくらか役立ったが、それがすべてではないと、ハフポストの取材に対して述べた。サンフランシスコにある美術大学アカデミー・オブ・アートで学んだ経験は実にすばらしいものだったが、授業に参加するだけではそれほど先に進むことはできないだろう。「そうなりたい、と心から思う必要がある。そして、成功を目指して自分を厳しく追い込むのです」と同氏は述べている。
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アディソン氏によれば、左の絵を描いてから右の絵を描くまで、わずか半年(!)しか経っていないという。彼女は現在、Instagram上で新しい作品を発表している。
[Sara Boboltz(English) 日本語版:佐藤卓/ガリレオ]
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