「異性の顔の好み」ネットユーザーかどうかで変わる(調査結果)

あなたなら、どちらの顔が魅力的だと思うだろうか。左の顔、それとも右の顔?この2つの顔なら、どうだろうか?

あなたなら、どちらの顔が魅力的だと思うだろうか。左の顔、それとも右の顔?

この2つの顔なら、どうだろうか?

あなたがインターネットを使う人なら(このページを見ているのだから、おそらくそうだろう)、どちらの写真でも左側の人を選ぶ可能性が高い。一方、面白いことに、インターネットを使わない人は、右側の顔を選ぶ可能性が高いのだという。

ネットユーザーかどうかと、自分が魅力的に思う顔の間に関係があることを示した新しい研究が、「PLOSONE」に7月9日付けで発表された

スコットランドにあるセント・アンドルーズ大学認知研究所で学ぶ、心理学博士号を持つカーロタ・バトレス氏は、総人口の74%がインターネットにアクセスできないエル・サルバドルに行った。彼女はそこで、実験参加者(18~25歳の男女計200人)に二人組の顔写真を見せ、どちらの顔が魅力的だと思うかを尋ねた。また、アンケート用紙を渡し、インターネット、テレビ、そして水道水を利用できるかどうかを答えてもらった。

その結果、インターネットにアクセスできる人々は、インターネットへのアクセスを持たない人々と比較して、「男性的な要素が強調された」顔の男性か、ほっそりして女性的要素が強調された顔の女性(つまり、上の2つの写真では左側の顔)を選ぶことが多かった。

「このような差が生まれる原因のひとつとして、メディアにさらされている時間の長さが考えられる。インターネットにアクセスできる人は、男性的な顔の男性や、女性的な顔の女性という美の理想像を広めるメディア(広告やウェブサイト)を見ている時間が長い」とバトレス氏はリリースの中で述べている。

また、インターネットにアクセスできる人は、自宅でテレビを見ていることも多く、よりメディアの影響を受けやすい環境にあるという。

この研究は、インターネットへのアクセスと、人の好みに相関関係があるということを示唆している。これは、メディアでほっそりした体型の女性の画像を見せられることが、「細さという理想の内面化」が生まれる一因であることを示す過去の研究結果とも一致している。

一方、インターネットへのアクセスが無い人は、ほっそりした女性の顔より、「濃い」顔の方が魅力的と考えるようだ。調査結果によると、インターネットへのアクセスが無い人は、家に水道施設も無い人が多かった。「このことは、貧困な地域や農村地域に住む人は、体重のある人のほうを魅力的に感じるという過去の研究結果と一致している」と、バトレス氏はリリースの中で述べている。

「収入や食べ物を安定して得られない状況では、体重の多い女性の方が生き延び、子供を産める可能性が高い。体重の多い女性を好むことは、おそらくそうした状況に合っているのだ」

[Macrina Cooper-White(English) 日本語版:佐藤卓、合原弘子/ガリレオ]

ハフィントンポスト日本版はFacebook ページでも情報発信しています

注目記事