東京都議会のセクハラやじ問題で、塩村文夏議員に6月18日「早く結婚した方がいいんじゃないか」とヤジを飛ばしたことを認め、自民党会派を離脱した鈴木章浩議員は6月23日、記者会見で「配慮が足りなかった」などと謝罪した。
鈴木氏は「少子化、晩婚化の中で、塩村議員に早く結婚して頂きたいという軽い思いで」発言したと説明した。
鈴木氏は、報道機関の取材にも「自分ではない」と話していたほか、翌19日の会派からの聞き取り調査にも虚偽の内容を説明していたことを認めた。「自分の発言と他の発言が様々に報道される中で、場を逸してしまった」と釈明した。
報道機関の取材では「議員辞職に値する」旨の発言もしていたが、会見では「今後も頑張らせて頂きたい」を連発した。
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主なやりとりは以下の通り。
Q 議員は続けるということか
A そうさせていただきたい。謝罪が遅れてしまったこと、話が二転したことも申し訳ないと思っています。私が発した「早く結婚すればいいじゃないか」など様々な発言が一緒になって取り上げられていた中で、私自身も謝罪、話す機会を逸してしまいました。もっと早くけじめをつけたいという思いはあったが、そういう部分も申し訳なく思っています
Q どうしてこのような発言を
A 私自身、少子化、晩婚化の中で早く結婚していただきたいと思い、あのような発言になったが、したくても出来ない人への配慮が足りませんでした
Q なぜ当初は「言っていない」と言ったのか
A 様々な話が一緒になって報道されている中で、お話しする機会を逸してしまいました。本当に申し訳なく思っています
Q 私は今朝も鈴木議員本人に質問したが「私ではない」と言っていた
A 今お話させて頂いたように、謝罪の機会を逸してしまったことは申し訳なく思っています
Q 本当のことを言わなかったのはなぜか
A 真実を語る機会も、私自身の問題ですが、逸してしまったことは申し訳なく思っています
Q 産めないのか、という発言については鈴木議員が誰が言ったか知っているか
A ほかの発言は確認していないが、騒がしかったというのはあったのかなと。私の発した言葉が引き金になってあのような騒動になってしまったことは本当に申し訳なく思っています。私も初心に返ってこのような状況を払拭するためにも、都議会正常化のために頑張らせていただきたいと思っています
Q 20日時点で「辞職に匹敵する」と話していた。なぜ辞職しないのか
A 私、そのような発言したか記憶にないが、真意をお伝えする機会を逸して今日に至ったことは申し訳なく思っています
Q テレビカメラの前で、確実に発言している
A そういう状況の中であのような発言になったことで深く反省しております
Q 議員辞職に匹敵しないということか
A これから初心に返って議員活動を頑張らせて頂きたいということです。お許し頂けるならば、もう一度、頑張らせていただきたい
Q 海外からも批判が出ている
A その部分におきましても、私自身の配慮を欠いた発言で。心から申し訳なく思っています。私も含めて複数そういったヤジが出たという話がある中で、正常化のためにも頑張っていかなくてはいかないといけない
Q うっかり言ってしまったのか
A 本当に私の心の中で、塩村議員を誹謗するわけではなく、早く結婚して頂きたいという思いがあって、そういう発言になりました。本当に配慮を欠いた発言だったという思いで、本当に申し訳ないと思っています
Q 鈴木議員自身、家族はいるのか
A 子供もいます、3人います。家族に対しても大きな問題を引き起こしてしまい、父親として申し訳ないと思っています
Q ご自身の娘さんが35歳になって子供が産めなかったとき、どう思うか
A その部分も深く反省して、本当に配慮を欠いたと反省しております
Q ヤジ自体は自分がしてしまったと、いつ気づいたのか
A 翌日、指摘を頂きました。私も塩村議員のところに謝罪させていただきたいと思っていたが、「産めないのか」など様々な発言が報道され、誰なんだという話になり、謝罪する機会を逸したことは申し訳ないと思っています
Q すぐ気づいたのか
A 私が発した言葉ですので
Q 全議員に対する聞き取りでは報告しなかったのか
A 聞き取りは翌日だったと思うが、委員会があったが、その段階では記憶しております。その段階で報告はしております
Q 今日11:30に初めて報告を受けたと言っているが
A まあ、幹事長がお話になっているように、報道を受けての事情聴取は本当に私も直接幹事長に呼ばれて、「鈴木さん何か言いましたか」というのは、そのときはなかったので
Q 翌日の自民党とのやりとりは
A これだけ大きな問題になっている中で、どのような対応をさせていただいたらいいのか深く考えておりました。しかしその機会を逸してしまったことは申し訳ありません
Q ヤジは正確に何と言ったのか
A 「早く結婚した方がいいんじゃないのか」
Q 笑った議員に何と言いたいか
A いや、ホント、申し訳なく思っています
Q ご自身の話以外にもヤジがあった。このままではご自身だけが責任を負ってしまう。特定した方がいいと思うか
A 私がこの場でお詫びした方がいいと思ったのは、私が発した言葉で大変なご迷惑をおかけしてしまったという私自身のけじめ。ほかの発言、私自身が特定していない中で、騒がしかったのは事実ですので、正常化のために頑張らさせていただきたい
Q しばらく名乗りでなかった。その間に世界的なニュースになった。どんな気持ちだったのか
A 本当に、これだけ大きな問題になってしまったことは申し訳なく思っています。誹謗するつもりでいったわけではなく、少子化、晩婚化の中で早く結婚した方がいいという思いで発したわけで、それが様々な理由で配慮が欠けていたことは本当に申し訳なく思っています
Q 誰かから説得されたのか
A ございません。自分の発言にどのようなけじめをとったらいいのかずっと考えていた。何よりも先にお詫びさせて頂きたいと思っておりました
Q 今日名乗り出ようと思った理由は
A これは私自身お願いさせていただいて、これだけ大きな問題を引き起こしてた者としてけじめをつけたいと
Q 声紋鑑定という話もあったが
A 技術的な話の中でどうこうではなく、これだけ大きな問題を引き起こした者として、どうしたらいいのかずっと考えていた。幹事長その他に大きなご迷惑をおかけしたとして会派離脱を申し出た
Q 意図があったのか
A 意図はまったくございません。誹謗するつもりで言ったわけでは全くなく、早く結婚して頂きたいという軽い思いで言ったことが大きな問題になったわけです。彼女を傷つけようと思ったわけではありません。深く考えて思っていたことではないのが本心です
Q おおきな問題で
A その点につきましても、結婚の問題と妊娠の問題、様々な発言があった中で、お詫びする機会を逸してしまったことは大変に申し訳ない
Q 都議の方で同調する笑い声も確認されましたか
A 報道を通して、改めて見させて頂いた中で、確認は出来なかったが、騒がしかったというのは感じました
Q 自民党のヒアリングで、何を報告したのか
A これだけ大きな問題になってしまって申し訳ないという話をしました
Q 辞職に値するかと問われ「そうですね」と我々の取材にお答えになっていますが、それでも辞めないのは
A 私自身、原点に返って頑張っていきたいと思っておりますし、私がやらなくて誰がやるんだと、これからも頑張っていきたい
Q 19日に幹事長、党幹部からヒアリングが受けたことはないのか
A 19日にはございません。ただ、報道から取材を受けた中で、こういう話をしましたという報告はしました
Q 今日になってからか
A はい
Q それ以前のヒアリングでは
A 幹事長から直接私に「鈴木さんどう」というのはなかった。ただ、幹事長は報道を通じてお話はされているんで、ほかの方だったのかなと
Q 幹事長が「どの辺から声が出たか教えてくれる?」と聞いたと言っている。何と答えたのか
A 報道の皆さんから話がある。どうしたの?という話。どの辺から発言があったのか、という質問は記憶にない
Q 鈴木さん自身が「幹事長からそう言われた」と説明している
A 後ろの方だったと説明を
Q ご自身がおっしゃっていたのに、その時点で答えなかったんですか?
A それに対しては、謝罪する機会を逸しちゃって、本当に申し訳ない
Q そこではウソをついたと
A そうです
Q 何でもっと早く名乗りでなかったのか
A 塩村議員を誹謗するために言ったことではなく、早く結婚した方が良いという思いがこういうことになってしまった。「産めないのか」など、全部一緒になった形で報道されてしまっって、とにかく謝罪する機会を逸してしまった
Q 自分じゃないから名乗りでなかったと
A 名乗りでなかったということじゃなくて…
Q 誹謗中傷の意図がなかったから名乗りでなかったのか
A すべてが一緒になって報道されていたから、そうした機会を逸してしまった
Q 今後もヤジは飛ばしますか
A 今そういう発言に対してどう答えて良いかわかりませんけれども、不適切なヤジというのは、きちっと正常化していかなくてはいけない。ただ、すべてのヤジがいけないとは現段階では考えておりません
Q ヤジった人たちはどうすべきか
A もし、発したということが事実なら、承知しているはずだから、名乗り出て謝罪すべきだと思っています
Q 産めないのか、と塩村議員が聞いている。その発言をどう思うか
A いやほんとに、ありえない話で、もし本当であるならば、これから正常化のためにこういったことがないようにしなければならない
Q 囲み取材で「議員辞職は本人がどう受け止めるかの結果次第」と話しているが
A それだけに値するという思いではなく、とりあえず初心に返って頑張っていきたいと思っている中で、おわびをしながら頑張っていきたいと思っている
Q 議員辞職に値しないと?
A 値しないという結論ではないが、続けていきたいと思っています
Q なんでウソをついた
A 私が発した言葉と、妊娠についての話が一緒になって報道されていた中で、謝罪をする機会を逸してしまったということで、申し訳なく思っています
Q 当初は問題発言との認識はなかったのか
A もともと誹謗するために発した言葉でなかったので、気がつかなかったのは配慮に欠けていたと反省しています
Q もし報道されなければうやむやにするつもりだったのか?
A 報道されなくても、塩村議員が幹事長に対応を求めた部分においては、自分が発した言葉に対しては責任を取りたいと思っていた
Q なんで今問題になっているか理解はしているか。どう考えているか。なぜ問題になっているのか
A 女性の社会進出が議論されている中で、様々な立場の方々がいらっっしゃる。もっともっと必要になってくる。私の発言を通してこのような問題になってしまったことは申し訳なく思っているし、あってはならないと思っている
Q 誰に対する謝罪の会見なのか
A 会見の前に塩村議員、会派の皆様におわびさせて頂きました。都民の皆様に謝罪させていただきたいとこのような機会を設けさせていただきました
Q 辞職しないという説明は都民に納得していただけるか
A それも含めまして、私は志があって議会活動をしているので、これからも頑張っていきたい
Q 少子化、晩婚化の中で「早く結婚してほしい」という思いで発言したとのことだが、つまり早く結婚すれば少子化晩婚は解決すると
A いえいえ、それだけではないと思っています。様々問題があって世界的になっているんだと思っています
Q 奥様、お子様とお話しましたか
A この会見の前に家族と話したことはございません
Q ほかにも笑っていた議員、一人謝罪したことで解決したと思うか
A 思いません。そのためにも議会が正常化のために頑張っていかなければ
Q 調査を促すつもりはあるか
A 調査は議長中心でなされると思っていますし、私自身もそのために頑張っていきたいと思っています
Q 自民党籍はそのままか
A とりあえず今の段階ではそのままになっております
Q みんなの党が少数会派だったから、問題視されないという認識はあったのか
A あの発言の中でそうした意図や思いはなく、本当に配慮を欠いて不適切な発言をしてしまったと反省しています
Q 普段から与党から少数野党へのヤジはすさまじい。おごりはあったのか
A 私は国会も都議会も、与党だけヤジが飛んでいるとは認識していない。ただ都民の皆様のために議論する場で、あのような発言をしたことは申し訳ない
Q 調査を呼びかけるのか
A 呼びかけなくても、議長を中心に、正常化に動かれると思っています
Q 先週金曜に取材した際、自分だと発覚されたくなかったのか
A そのように言われればそうだと思います。本当にきちっと自分の発言に謝罪できなかったのは申し訳ない
Q 19日に幹事長と話し、ご自身が本人だと伝えていない。他の幹部にも伝えていない。今日初めて名乗り出たということですね
A はい
Q 場がなかったからか
A 場がなかったとは思いません
Q 逃げていたのか
A 逃げてたと言われても仕方ないと思います。真摯にお詫びする機会を逸してしまったということです
Q 都議を辞職してから信を問うべきでは
A そのような考えもあるのかもしれませんが、今の段階では、私がなんで都議として活動させて頂いているのかという原点をみつめさせていただき、誠心誠意働いていきたい。そのこともお詫びにつながるのかと考えております
Q 世間一般の女性に対してか。塩村さん個人に対してか
A 塩村議員個人を誹謗するために発した言葉でなく、私が配慮を欠いて発してしまった言葉です
Q ということは、世間一般の女性に対して言ったことか
A 世間一般というか、早く結婚したらいいなあと思って発してしまったことです
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