地球に住む人間にとっては悪いニュースだ。この数年間、アルマゲドンを引き起こすような隕石が人口過密地域に落下しなかったのは単なる偶然にすぎないと、かつてのNASAの研究者が述べた。
4月15日、これから起こる「ディープ・インパクト」を防ぐための研究を行っている民間団体「B612財団」は核実験の警戒衛星からのデータで現状分析を行い、過去数年間で、これまで予想されてきたものよりもはるかに多い数の隕石が地球に衝突していると、財団のサイトで声明を発表した。
核ミサイルを防御するシステムを搭載した衛星が収集した地球への巨大衝突のデータによると、2001年以来、26個の隕石が原子爆弾級の爆発を引き起こしている。
「このデータでわかることは、隕石の衝突は珍しいものではなく、我々がかつて想定したよりも実際には3〜10倍の衝突があったということだ」B612プロジェクトで研究を行っている宇宙飛行士の一人、エド・ルー氏は声明の中でこのように述べた。「現実には、映像で見られるこうした隕石の衝突は事前に予測できない。その証拠に、都市を壊滅させるようなサイズの隕石による大惨事を防ぐためにできることは、偶然の幸運を祈るしかない」
希望はないのだろうか? 研究者たちが現在、これから飛来する隕石が地球に衝突しないように軌道をそらすための研究を行っている。
エド・ルー氏は前宇宙飛行士のトム・ジョーンズ氏やビル・アンダース氏らと共に、隕石の早期警戒システムを搭載した赤外線監視宇宙望遠鏡の開発研究を行っている。彼らは「ほぼすべての隕石の発見が可能となる主要手段」になるだろうと期待を寄せている。エド・ルー氏は、雑誌「Wired」のインタビューの中で、宇宙望遠鏡は宇宙空間の赤外線領域を解析することで、隕石の軌道と速度を計算できるようになるだろうと説明している。
NASAは隕石を追跡する研究を行ってきたが、B612財団の研究者たちほど積極的ではなかった。1998年には、NASAは「地球接近天体計画室」を設立し、衝突する危険性の高い彗星や隕石を探知する研究を行っている。2013年2月15日にロシアのチャリャビンスクで起きた隕石落下のちょうど1年後にあたる2014年3月には、研究者が隕石探知のアルゴリズムを開発するためのコンテストを行うことを発表した。
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