文部科学相が2013年春に実施した全国学力・学習状況調査(全国学力調査)の結果で、親の年収や学歴が高いほど子どもの学力も高いという傾向があることが明らかになった。
しかし、家庭の社会経済的背景が低いからといって、必ずしも全ての子供の学力が低いわけではない。「不利な環境」にも関わらず成果を上げている子供について分析した結果、保護者に特徴がみられたという。3月28日に国立教育政策研究所が発表した資料を元に、親がすべき6つのことを紹介する。
1. 子供に「高い学歴」を期待する
「高校」までの学歴を求めるのか、「大学」までを求めるのかで、テストの正解率に25%以上の差が見られる。ただし、子供に「勉強しなさい」とよく言っている家庭ほど、子供の学力は低くなる傾向も。普段、子供の勉強をみたり、計画的に勉強するようにうながすことが効果的。
2. 子供を「自立できるようにする」教育が重要だと考えよ
子供に何を期待するのか。子供の教育について、「自立できるようにする」「人の気持ちが分かる」「自分の意見をはっきり言える」「将来の夢や目標に向かって努力する」ことを重視している親の子供ほど、学力が高かった。
3. 朝ごはんを食べさせる
生活習慣を身につけさせることが重要だ。朝食を食べる時間をつくることで、寝坊をしなくなり、ひいては夜ふかしをしないことにもつながる。ゲームをする時間を決めたり、携帯電話のルールを決めるのも生活習慣を崩さないのに役立つ。
4. 読書をすすめる
本や新聞を読むことを子供に働きかけることは、子どもの学力と非常に強い関係が見られる。読んだ本の感想を話し合ったり、小さい頃に絵本の読み聞かせをする親ほど、子供の学力は高くなる傾向がある。
5 子供を図書館や美術館や博物館に連れて行く
自然と子供に学習機会を与えることになる。図書館に月1回連れて行く家庭と、連れて行ったことがない家庭では、テストの正解率に30%の開きがみられる結果も。読書をすすめるだけでなく、一緒に行くことで効果が上がる。子供が英語や外国の文化に触れるよう意識するなども同様の効果がある。
6. 子どもと会話する
日々の出来事だけでなく、ニュースについて話をしたり、進路や将来の話をすることが、学力に強い影響を及ぼしている。ただし、子供が小学生の時の方が、保護者がどの程度積極的に子どもと関わるかにより影響を与えている。
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