Amazonがスマートフォン(スマホ)市場参入に向けて準備していると、4月11日報じられた。2014年6月までに独自の端末を発表し、9月末までに出荷を開始したい考えだという。ウォール・ストリート・ジャーナルが報じた。
関係者によると、アマゾンはここ数週間、サンフランシスコや本社のあるシアトルの開発業者にスマートフォンを披露している。アマゾンは6月末までにスマートフォンを発表し、年末商戦前の9月末までに出荷を開始したいと説明したという。
特殊な眼鏡を使わなくても画像が3D(3次元)のように見えるスクリーンを搭載し、差別化を図る。利用者の網膜を追跡する技術をスマホの前面の4つのセンサーに組み込んで、一部の画像が3Dのように見えるようにするという。
(ウォール・ストリート・ジャーナル「アマゾン、6月にもスマホ発表―9月末までの出荷目指す」より 2014/04/12 10:06)
■Amazonの独自スマホ、他の特徴は?
Amazonの独自スマホ開発に関するニュースはこれが初めてではない。2013年10月にも、下記のようなニュースが報じられている。
最初のリリースには含まれないようだが、ユーザがそこらで撮った写真をAmazonのプロダクトとマッチさせて購入をすすめるという、画像認識機能も計画されている。(Hacker Newsの)投稿には、ユーザにAmazonで買い物させることを前提として、製品のコスト転嫁を抑えられるだろう、とある。
このデバイスのOSについては情報がないが、Androidに3Dビューをサポートさせた改作バージョンであることは、間違いないだろう。聞くところによると、ユーザが頭を動かすとメディアプレーヤーのボタンが表示され、正面からは見えないスクリーンの端が、ちらっと見えたりするそうだ。
(TechCrunch Japan「Amazonのスマートフォンの詳細がリーク: 視線追跡型3Dモデルと廉価版の二機種」より 2013/10/03)
■ジャパン・ディスプレイを採用か
ウォール・ストリート・ジャーナルUS版は、このAmazonの独自スマホで、日本のジャパンディスプレイが取引先として採用される可能性を報じている。
ジャパンディスプレイは、ソニー、東芝、日立、の各液晶ディスプレイ子会社が統合して生まれた会社。iPhoneの登場でスマホ用液晶の市場が広がるのは間違いないとみられるなか、民間ファンドにはすべて出資を断られ、政府の産業革新機構だけが資金提供に応じたという経緯がある。
なお、ジャパンディスプレイは2013年05月16日、2Dと3D切り替え可能な液晶ディスプレイを開発したことを発表している。
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