マレーシア航空MH370便(ボーイング777―200型機、乗客乗員239人)が南シナ海で消息を絶った問題で、中国の国家国防科学技術工業局は3月12日、中国の地球観測衛星「高分1号」がベトナム南部沖の南シナ海で、比較的大きな浮遊物3つを発見したことを明らかにした。不明機のものかどうかは不明。アメリカCNNなどが伝えた。
発表によると、衛星画像には海上に浮かぶ3つの物体が写っており、大きさはそれぞれ13×18メートル、14×19メートル、24×22メートルだった。消息を絶っているボーイング777―200ER型機は翼幅61メートル、全長約64メートル。
この画像は同機が消息を絶った翌日の9日午前11時ごろに、マレーシアとベトナムの間のタイ湾と南シナ海が合流するあたりの海域で撮影されたという。
(CNN.co.jp「中国の衛星画像に海上の物体、マレーシア機と関連か」より 2014/03/13 10:41)
ただし、中国当局は、消息不明の機体のものだとの証拠は見つかっていないとしている。
中国民用航空局(CAAC)の李家祥局長は全国人民代表大会(全人代、国会に相当)の合間に記者らに対し「わが国の衛星は、煙と複数の浮遊物を発見した。現時点でこれが消息不明機と関係があるとは確認できていない」と述べた。
(ロイター「衛星画像の海上浮遊物、消息不明機との関連は未確認=中国当局」より 2014/03/13 11:11)
一方、アメリカ当局の12日の発表によれば、行方不明となっているマレーシア航空機が地上管制官との交信を絶った際の状況を偵察衛星で調べたところ、空中爆発の形跡は探知されなかったという。
マレーシア航空機の捜索活動は、13日から新たに日本の自衛隊なども加わって12か国の態勢に拡充された。各国の部隊が捜索範囲をマレー半島を挟んだ南シナ海とマラッカ海峡の広い範囲に拡大して、機体の発見を急いでいる。
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