裕福な人々は、我々の大半よりも多くのお金を持っているというほかにも、一般の人たちと根本的に違う点があるのだろうか。実は、いろいろな点で違いがあるのだ。
1.運転が強引だ。
『ニューヨーク・タイムズ』紙の記事によると、カリフォルニア大学バークレイ校の研究者が最近行った研究で、高級車を運転する人は、4差路の交差点で道路を横断しようとする歩行者がいても、一時停止をせずに強引に右折や左折をする傾向があることが明らかになった。
2.他者に対する共感が薄い。
「NBC News」の報道によると、心理学者であり社会科学者でもあるダッチャー・ケルトナー氏が、12種類のそれぞれ異なる研究を実施した結果、実施したすべての研究から、裕福な人はそうでない人よりも一般的に他者への共感が薄く、自己中心的な傾向が強いということが明らかになった。
3.子どもからキャンディーを奪う傾向が強い。
米国科学アカデミー紀要で発表された研究によると、裕福な被験者は、「子どものためにとっておいたキャンディー」が入った瓶から、裕福でない被験者と比べて2倍のキャンディーを取った。
4.米国の永住権を簡単に得られる。
NPRの報道によると、米国政府は、米国外の裕福な人々がグリーンカード(永住権)を獲得できるビザ取得プログラム「EB-5」を提供している。その条件は、米国国内で50万ドルの資本金を投資し、米国人労働者を10人以上雇用するというものだ。
5.体内の化学的組成が異なる。
エクセター大学で最近行われた研究によると、裕福でない人々は、タバコの煙に関連がある毒素やビスフェノールA(プラスチックの合成に使われる有機化合物で、内分泌攪乱化学物質として懸念されている)を体内に多く持つ傾向がある。その一方で、裕福な人々は、魚介類の摂取が多いことと関係すると見られる水銀やヒ素等の重金属が多いという。
6.ブランド医薬品を購入する傾向がある。
7.投票率は、裕福でない人々の2倍。
2012年に行われた分析によると、2008年の米国大統領選挙では、年収15万ドル以上の人々の投票率は78%だった。これに対して、年収3万ドル以下の人々の投票率は50%未満だったという。
8.財政赤字削減と減税に関心が高い。
「Alter Net」の記事によると、米国のシンクタンクDemosの調査では、米国の富裕層の87%の人々が財政赤字を「きわめて重要な問題」と考えており、大半の人々が政府が最優先に取り組むべき事項としてこの問題を挙げていたという。その他の人々は、雇用や教育を最優先事項に挙げていた。
9.最低賃金の引き上げに関心が低い。
Demosが行った前述の調査によると、最低賃金を、フルタイム労働者が貧困線とされる水準以上の収入が確実に得られる水準に引き上げるべきだと考える人の割合は、米国の富裕層のおよそ40%だ。一方、一般的な収入の米国人の場合、このように考える人の割合は78%だという。
10.一般人とは違ったウェブサイトを利用する。
『Scientific American』の記事によると、インターネット広告業者は、「Facebook」や「Google」などのウェブサイトが分析したユーザーについてのデータを利用することで、個々のユーザーに合わせた広告を出している。その結果、裕福な人々は、インターネットを利用する際に、より条件の良いクレジットカードの案内などの広告を目にすることになる。
11.自分の仕事に対する満足度が高い。
巨大ラケットで卓球をするウォーレン・バフェット
ピュー研究所が2012年8月に発表した報告によると、自分の仕事に「完全に満足している」と答えた者は、米国富裕層の43%だった。一方、富裕層以外で自分の仕事に満足していると回答した人の割合は、中間所得層では31%、低所得層では20%だった。
12.生活全般に対する満足度が高い。
ピュー研究所による前述の報告によると、「ストレスをほとんど感じることがない」と回答した米国人の割合は、富裕層では3分の1だったが、中間所得層では23%、低所得層では13%だったという。さらに、「生活全般に大変満足している」と回答したのは米国の富裕層の40%以上だったが、低所得層では20%だった。
[Jillian Berman(English)日本語版:丸山佳伸、合原弘子/ガリレオ]
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