非正規雇用から正社員になる上限、5年から10年に延長へ

アルバイトや契約社員などの非正規雇用で10年間は労働者を雇うことができるようにする法改正を、政府が進めていることが分かった。今年4月に改正労働契約法が施行されて、非正規社員が5年を超えて継続した場合、本人が希望すれば正社員になることが可能になったばかり。正社員になるまでの期間が2倍に伸びることになり、波紋を呼んでいる。
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アルバイトや契約社員などの非正規雇用として10年間は労働者を雇うことができるように法改正を目指す方針を、政府を固めたことが分かった。今年4月に改正労働契約法が施行されて、非正規社員が5年を超えて継続した場合、本人が希望すれば正社員になることが可能になったばかり。正社員になるまでの期間が2倍に伸びることになり、波紋を呼んでいる。NHKニュースが報じた。

NHKニュースの報道によると、政府は当初、地域を限定して大幅な規制緩和する「国家戦略特区」で、解雇しやすくするなどの特例を設けることを検討していたが、厚労省の反発で予定を変更して、全国的に規制緩和することを決めたという。

政府は、大胆な規制緩和を行う「国家戦略特区」の創設にあたって、雇用分野も対象にすることを検討してきましたが、全国一律の規制を求める厚生労働省が難色を示していたことから、安倍総理大臣や新藤総務大臣ら関係閣僚が、16日会談し、対応を協議しました。その結果、企業の競争力を強化するためには、雇用分野の規制の緩和を進める必要があるとして、当初の方針を転換して、国家戦略特区ではなく、全国一律に規制緩和を進める方針を確認しました。

(NHKニュース 非正規雇用10年まで更新へ 2013/10/17 05:11)

総務省の調査によると、今年の4~6月期の非正規雇用で働く労働者は1881万人。集計開始以来で最多となる一方で、正社員として働く労働者の数は、3317万人で前年同期で53万人も減少している。

非正規労働者の5人に1人は「正社員になれないので」不本意ながら働いている実態が明らかになっており、もし労働契約法を再改正が決まれば、彼らの希望を摘むことにもなりそうだ。

ネット上では10年への期間延長について、「企業本位で政策考えたって景気はよくならない」「非正規で働く人の声は聞いたのかな?」と、批判的な意見が続出している。

また、そもそも正社員の待遇が手厚すぎるのが問題として、非正規雇用の増加を防ぐために正社員を解雇しやすくなるようにすべきでは?との意見もあった。

【※】非正規社員が正社員になるためのハードルを5年間から10年間に延長することに対して、読者の皆様はどのように考えますか?コメント欄にご意見をお寄せください。

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