日本やアジアを中心に、世界で進撃を続ける「LINE」に、海外メディアの関心は高い。ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、いまのところ米国のスマートフォンユーザーの間ではあまり話題に挙がっていない、としながらも、類似アプリ「WhatsApp」を脅かす存在であり、さらにはFacebookやTwitterの潜在的な脅威になりえる、と報じた。
【WhatsAppとは?】
月間アクティブユーザー3億人を突破しているWhatsAppは、米国や英語圏で抜群の知名度を誇っている。基本的に無料のLINEと異なり、WhatsAppは、初年度は無料だが、2年目から年間99セントの利用料金が必要だ。
アルゼンチンの元WhatsAppユーザーは、無料期間が過ぎたのでLINEを使っているという。LINEを使う人はまだ多くはないが、一部の人は既に使っている、とウォール・ストリート・ジャーナル紙はコメントを紹介している。
TECHINASIAは、「WhatsAppが今後もトップを維持していくことは難しい」と懸念を示している。LINEや中国のWechat(微信)など、周囲のサービスが進化する中、技術革新ができなかったと手厳しい。
【LINEの急成長】
LINEは驚異のペースで利用者を獲得したことに加え、売上の急増も注目されている。ユーザー数は2億5,000万人以上で、8割が海外ユーザーだ。有料スタンプなどで、7月時点の売上高は10億円以上にのぼっており、こちらも急成長している。
ただ、メッセンジャー機能も提供するFacebookは、4~6月の月間アクティブユーザー数が全世界で11.5億人にのぼり、アジア圏では同3.4億人に達しているという。ウォール・ストリート・ジャーナル紙は、LINEはまだFacebookを脅かす存在ではないと報じている。
今後は特に、9億人の携帯電話利用者のうち、スマートフォンの所有率はわずか8%である巨大な未開拓市場のインドで、LINE、WhatsApp、Wechatの三つ巴の戦いが繰り広げられることが予想されている。
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