10月7日、京都地裁は、在特会(在日特権を許さない市民の会)が京都朝鮮第一初級学校の周辺で行った差別的な街宣活動を「人種差別」とする判決を出した。
朝鮮学校の周辺で街頭宣伝し、ヘイトスピーチ(憎悪表現)と呼ばれる差別的な発言を繰り返して授業を妨害したとして、学校法人京都朝鮮学園が「在日特権を許さない市民の会」(在特会)などを訴えた訴訟の判決で、京都地裁(橋詰裁判長)は7日、街宣禁止と1200万円の賠償を命じた。
(47NEWS「街宣は人種差別と賠償命令、京都 在特会ヘイトスピーチ、初判決」より 2013/10/07 12:15)
在特会は、2010年12月から複数回に渡り、朝鮮学校の周辺で拡声器を用いてシュプレヒコールを上げるなど悪質な授業の妨害をしたという。
被告らは2009年12月に当時南区にあった同校前で約50分間、街宣を行い「朝鮮学校、こんなものはぶっ壊せ」「犯罪者に教育された子ども」「端のほう歩いとったらええんや」などと拡声器でシュプレヒコールを上げるなどした。
(京都新聞「在特会街宣は人種差別 京都地裁、「ヘイトスピーチ」に賠償命令 」より 2013/10/07 13:40)
在特会の街宣行為が、「人権侵害」にあたるのか「表現の自由」になるのかが争点だったが、京都地裁は、授業を妨害された原告側の学校法人京都朝鮮学園(京都市)の主張をほぼ全面的に認めたかたちとなった。
原告側は、在特会らの行動はいわゆる「ヘイトスピーチ」(憎悪表現)にあたり、民族教育のための平穏な環境を奪うもので違法性は明らかなどと主張。一方、在特会側は公園の無許可占用への反対活動で「表現の自由」と反論していた。
(MSN産経ニュース「朝鮮学校への街宣は「人種差別」 在特会側に賠償命じる 京都地裁」より 2013/10/07 13:12)
原告側の弁護団長は、判決を評価した。在特会は今後、判決文を精査して対応を検討するという。