世界の賭け屋45%が東京を予想! オリンピック候補地選考レースで優勢か?
7日、ルゼンチンのブエノスアイレスで開かれる国際オリンピック委員会(IOC)総会で、2020年夏季オリンピックの開催地が決定される。候補地は東京(日本)、イスタンブール(トルコ)、マドリード(スペイン)の3都市。
海外各紙は、それぞれの都市が抱えている問題やオリンピック開催がもたらす利点を分析している。
【各都市の課題】
昨年5月に3都市が候補地として選ばれてから、スペイン経済はマドリード招致に圧迫され、イスタンブールは政治的混乱で打撃を受けており、また両国は近頃のドーピング問題を抱えているという。一方、東京は、福島第一原発の事故で、放射能漏れの懸念がある、とフィナンシャル・タイムズ紙が指摘している。
同紙は、候補都市の首相が総会でアピールすると思われるポイントも挙げている。東京は、財政的に安全である点。イスタンブールは、イスラム教が生み出す巨大な経済効果と、ヨーロッパとアジアの架け橋となる点。マドリードは、設備の80%が整っている点。これらのメリットを、各都市はアピールするのではと分析している。
【東京招致 その経済効果は?】
オンラインでの賭けデータを集めているサイト(oddschecker.com)によると、開催地として予想されているのは、東京が45%、マドリードが29%、イスタンブールが23%となっている(3日19時現在)。
こういった予想は、日本の建築や不動産関連株の上昇を促す、とブルームバーグは伝えている。実際、岡三証券による「東京五輪関連株指数」は、年初来45%上昇したという。「都市開発関連銘柄がオリンピックにより顕著に上がっており、後にこれらの上昇が旅行業や消費関連の銘柄に広がるだろう」という同証券・草木氏の見解を紹介している。
東京五輪招致委員会は昨年6月、オリンピックによる経済効果は3兆円、15万の雇用を生み出すと試算している。
東京都スポーツ振興局招致推進部招致計画担当の木村憲一氏は、過去最大規模の選手村を計画しており、11ヶ所の新施設の建設や改装に、1538億円投じる計画がある、と語った事をブルームバーグは報じている。ドイツ銀行によれば、選手村は、カリフォルニアのディズニーランドより28%広く、1971年に建設された多摩ニュータウン以降、最も大規模な計画となるという。
【最有力候補地、東京への懸念】
東京招致委の竹田恒和理事長(IOC委員)は8月末、東京の安全性をアピールする手紙をIOC委員に送った、とワシントン・ポスト紙が報じた。
同氏は手紙にて、東京の空気や水、放射線量の数値はすべて通常どおりであること、汚染水漏れについて政府が解決することなどを挙げたという。
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