今月6日に米サンフランシスコ国際空港で起きた韓国・アシアナ航空の旅客機着陸失敗・炎上事故。米運輸安全委員会が事故原因の調査を進めているが、ソーシャルメディア上では人種差別的な内容を含む「ヘイトツイート」が投稿され続けている。
アメリカの公共ラジオ局、ナショナル・パブリック・ラジオ(National Public Radio)によると、事故発生直後からアジア人をからかうような差別的な発言がネット上で急速に増えているという。
Public Shamingというブログサイトにはヘイトツイートの画面がコピーされ、編集されている。その内容とはどのようなものなのか。
「韓国の飛行機がクラッシュした。アジア人には操縦できないんだよ。なぜ彼らが操縦できるなんて思えるのかわからない」
「車の運転さえできないのだから、飛行機の操縦なんて無理に決まってるじゃないか」
「(着陸に失敗した)飛行機のパイロットはアジア人だったんだろう。だって、あんなに細い目じゃ滑走路が見えないよ」
批判が多く寄せられたためか、ツイートの多くはすでに削除されているが、このようなアジア人に対する差別的な内容のつぶやきは、ツイッター上に数えきれないほどあるという。
■ヘイトツイートの例
「犠牲者や被害者を冒涜するような差別的ツイートは恥だ」というものも。
■事故は韓国社会の「権威主義」のせい?
ツイッターだけではない。同様のステレオタイプはテレビ報道にも影響を与えているようだ。NBCニュースは事故が起こった背景の一つに「韓国社会特有の権威主義」があると報じている。
MITスローンビジネススクールのトーマス・コーチャン教授の「韓国社会では年配者への配慮と権威主義的な思想が重なり、異なる世代間でのコミュニケーションが一方通行になりがちだ」というコメントを引用し、事故直前のコクピットの中でさえもほとんど議論が行われていなかったというロサンゼルス・タイムズの記事を紹介している。CNNでも同様の報道があったという。
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