世界保健機関(WHO)は12日、昨年確認された新種のコロナウイルスについて、これまでに世界で34人の感染が確認され、そのうち18人が死亡したと発表した。感染者と長時間にわたる「濃厚な接触」があった場合、人から人への感染が起きる可能性があることも明らかにした。
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イギリスBBCなどは12日、フランスで2人目の感染者が確認されたと報じた。この患者は、同国で最初に感染が確認された患者と病院で同室だったことがあるという。1人目の患者はドバイで休暇を過ごして帰国した65歳男性で、2人目の患者は50代男性だという。また、サウジアラビア保健当局の報告によると、昨年夏から同国では24人の感染が確認され、そのうち15人が死亡した。さらに3人の感染が疑われるという。7日のWHOの発表時点では死亡者は11人であり、約5日間で4人死亡者が増えたことになる。
この新種のコロナウイルスは、10年前にアジアを中心に猛威を振るったSARSウイルスの近縁種。外務省の「SARS基礎知識」によると、2002年11月1日から2003年7月31日までの全世界での感染者数(可能性例も含む)は8098人、死亡者は774名だった(2003年9月26日 WHO発表)。
現在のところ、感染が確認されているのは中東やヨーロッパ各国に限定されているが、WHOは声明で「新種のウイルスについてはわからないことが多い。世界の各地にどうやって拡大していくのかも不明だ」として、ツイッターなどで各国に対策を呼びかけている。
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新型コロナウイルスの症例や感染例など、詳しい情報は国立感染症研究所のホームページで紹介されている。